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異常が日常となり保険のバリューが上がる -Forever Young-

2014年03月07日

正月そうそう、家内が車の左後方ドアから後輪上部を運悪くガードレールでこすってしまった。脇道であり、たいしたスピードも出ていなかった様子で幸いさほど大きな事故にはならなった。しかし、修理代を見積もってもらうと10万円を優に超えた。かなりの出費になる。以前、姪が運転する車に乗り大事故に遭った経験から自動車保険だけは、けちらず、できる限り最大限のカバーをつけている。そこで保険の力を借りることにした。

先日、4月の初めに満期となる自動車保険の更新の案内が届いた。保険会社から今回の事故時に予め聞いてはいたが、実際に更新保険料を見て愕然とした。何とこれまでの2倍弱まで保険料が跳ね上がってしまう。長い間、保険のお世話になることはなかったのに何とも理不尽だ。保険会社は昨年、大きく制度が変わり、事故による保険利用者は一定期間、割り増しの保険料が徴収される仕組みになったからだと言う。そこで、制度改正による割り増しなしで契約できる先はないか数社あたってみた。残念ながらもはや従来と同じ制度運営のもと受け入れてくれる先はなかった。

先月、週末、2週連続で記録的な積雪に関東地方は見舞われた。山梨県では農家などに多大な被害が発生した。神奈川県の工場屋根が雪の重みでつぶれ操業不能となり、外注によるカバーを始めた製造業もある。大雪に不慣れな地域での異常事態でニュースにはならぬ一般家庭の家屋や車などの被害は枚挙に暇がなかったもようだ。異常は雪だけではない。昨年の夏の終わりに関東地方で大掛かりな竜巻が数回発生したことは記憶に新しい。同時期に尋常ではない大嵐にも見舞われた。また、自然災害だけが異常ではない。数日前には千葉県で通り魔事件が発生した。先月には名古屋の繁華街で車がわざと歩道に突っ込み10余人が負傷を負う事件が起きた。こうしたことにもう余り驚かなくなってしまった。

異常が日常になっている。ちっぽけな財産や命、そして家族にこれまで大きな被害がないのはたまたまなのかもしれない。毎日、何がおきるかわからない。自動車保険の更新案を手にした丁度その頃、自動車保険がまた値上げになるとの新聞記事を目にした。火災や地震保険の保険料の大幅値上げが近くあるとも聞く。世の中まだデフレとも言えるのに値上げとは思うのだが、事故の多発と大型化に企業努力が追いつかぬらしい。社会人スタートはたまたま保険会社で迎えた。当時、形のない商品の販売に抵抗を覚えた。あれから時が経ち異常が日常になることで保険のバリューが随分と上がったように思える。リスクを預金でヘッジできぬ庶民にはお手柔らかにして欲しいが値上げはやむなしか。事故が原因とはいえ制度変更の影響が重なり大きくアップする保険料を潔く受け入れることにした。

Written by Forever Young

 
   

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