このところ、英国の風景がよく目に入る。残念ながらEU離脱関連の話ばかりだ。ポンドは急落、シティから外資が出ていく、景気は悪くなるとか暗い話ばかりだが、実はこの時期のロンドンはとても明るい。クリスマスの頃には午後2時頃に日が落ちてしまうのと対照的に夜は11時近くまで日が落ちない。天気も1年で最も安定する。

ロンドン暮らしをしていた頃、パプでビターを飲むのも楽しかったが、はまったのはゴルフだった。友人と二人でカートを引きながら回るから仕事を終えてからでも18ホール回りきれる。よく通ったヘンドンは小さなグリーンが沢山のバンカーに囲まれ、手前のバンカーに入れ、脱出にしくじるとグリーン奥は藪やヒースで熊は出ないが大変なことになった。

上級者の親友に当時よく言われたのがゴルフの上達にはディシプリン（訓練）とペイシェント（我慢）が必要ということだ。このスポーツ、藪に入れてボールがなくなったり、グリーンで僅かにカップを外したり、ティーグランドでホールが空くのを待ったりと我慢を強いられることが多い。イライラ、クヨクヨしていると悪い方に向かう。確かに練習を重ねて我慢していると良い方に向かう。グリーン奥の藪から打ったボールがそのままカップに入りしたとか、奇跡見たいなことが何度も起きた。訓練と我慢の大変さを身を持ち味わった。

日本では当時のようにはいかない。梅雨のこの時期はロンドンでの仕事帰りのゴルフのことをよく思い出す。ゴルフ場へ行けないのがつらい。しかし、今日は人身事故で電車が遅れた、忙しい時に限って思いもかけぬ仕事が入り多重債務者になる。上手くいかない時は何をやってもだめだ、とイライラする、我慢が必要なことはいくらでもある。こんな時はいつもヘンドンゴルフクラブにいるんだと思うようにしている。今、運悪いのはやがて幸運が訪れる前触れだ。確り我慢をして努力をすればグッドショットが打てる。毎日がゴルフだ。
やっぱりゴルフは素晴らしスポーツである。

Written by Forever Young