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祭りのあとで思う -Forever Young-

2016年08月28日

リオオリンピックが無事に終わった。開催前は色々なことが懸念された。終わってみれば、日本のメダル獲得数は過去最高となる記念すべき大会となった。高校時代に毎日汗を流し馴染みが深い柔道を中心に観戦した。復活という意味で注目度が高かった男子最重量級が無敵の王者を前に一歩も譲らぬ試合運びで銀メダルに輝いたことが先ず嬉しかった。しかし、何と言っても最大の感動は男子400メートルの銀メダルだ。あのボルトと飛鳥が並んで走っている。信じられない光景は何度見ても興奮する。低身長、短足の日本人が世界で通用した。やればできないことはないと多くの人に希望や勇気を与えたことだろう。

一方でマラソンが男女ともにかなりメダルから遠くなってしまった印象があることが少し残念だ。瞬発力というよりも持久力が物を言うこの競技は短足の日本人でも確り世界と戦ってきた。世界が遠くなってしまったのは日本人から根性がなくなってしまったからではないかと考えてしまう。柔道やレスリングなどのお家芸の復活と世界に通用する競技が増えたことがメダル獲得数増加の背景と言えそうである。次の東京ではマラソンの復活が一段のメダル獲得数の増加に繋がることを願いたい。

メダルラッシュに沸く賑やかで楽しい毎日が暫く続いた。しかし、その毎日が過ぎ去った後で入ってくるニュースは余りにも対照的に暗いものが多い。社会面ではいとも簡単に起きてしまう殺人や詐欺事件、性犯罪やら陰湿ないじめに端を発した事件など凶悪、悪質な事件が後を絶たない。加えて、行楽地の賑わいの中での無差別傷害事件など従来からは想像もつかぬような事件も発生する。経済面に目を転じると、連日冴えない展開が続く株式市場にマイナス金利と一向に景気が本当に上向く気配はない。なにかこの国は変である、ますますおかしくなっていると思わずにいられない。

先日、高校時代の同窓会に出席した。4年に一度オリンピックイヤーに開く。来賓の先生が「同窓会に出席できるのは健康な体と精神も持った者だ」と挨拶の中で述べた。少し問題がある発言だとも思ったが4年後も健康を維持して同級生との再会を目指そうとすんなり受け入れた。リオの成功からスポーツ界は地元開催に向け一層意気が上がるだろう。予算の効率化を巡る議論は決して悪くはない。しかし、政治の世界でも「健全、健康な国ではければオリンピックは開くべきではない」ぐらいの気概で社会全体が明るい方向に向かうような議論がもっと高まってもいい。個人的には桐生選手の復活を期待しているが、リオでの成功を機に次の地元開催オリンピックに向けに日本の社会全体が上昇気流に乗って欲しいと願って止まない。
Written by Forever Young
                                              

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