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ロンドン五輪 -Cranberry Jam-

2012年08月03日

4年に1度のスポーツの祭典、オリンピック。いまロンドンでは連日連夜、トップアスリート達による筋書きのないドラマが演じられています。普段あまりスポーツ観戦しない私ですが、オリンピックだけは特別です。この時のために4年間必死に努力をしてきた選手達が、みんなの期待を一身に背負って戦う姿を見ると、応援に力が入ります。北京五輪の時と違ってロンドンとは時差が大きいので、競技の時間帯が深夜になることが多く、つい夜更かしをしてしまいます。NHKは普段あまり見ませんが、最近チャンネルはもっぱらNHK。テレビの二画面表示機能を初めて使って、地上波とBSのNHKを同時に見たりもしました。

開会式の前に始まったサッカーのスペイン戦では、韋駄天の永井選手に感動しました。走って走って走りまくった末に掴んだ大金星でした。海外のネット上の反応も面白く、「永井は本物の忍者だ」、「永井は100m走にも出場すべき」、「スコットランドヤードは永井をスピード違反で逮捕しろ」などのコメントがありました。

水泳では日本人選手のメダルラッシュが続いています。鈴木聡美選手と入江陵介選手の銀メダルなど、水泳だけで計9個のメダルを獲得。平泳ぎの北島康介選手がメダルに届かなかったのは残念でしたが、同じレースで銅メダルを獲った立石諒選手と熱く抱擁を交わすシーンには感動しました。私は水泳でジュニアオリンピックに出たことがあり、水泳の応援には特に力が入ります。

一方、苦戦が続いている日本のお家芸柔道ですが、銀メダルを獲得した中矢力選手には感動しました。決勝戦では途中で相手の寝技が決まり、腕が折れそうなくらいに逆に曲がりましたが中矢選手はマイッタせず。耐えて耐えて耐えまくって体をひねってなんとか脱出。右腕の痛みをこらえて、最後の瞬間まで死闘を繰り広げました。残念ながら試合には敗れましたが、「柔の道」という意味では圧勝だったと思います。対戦相手のイエサフ選手は勝利の瞬間わざわざ中矢選手にまたがって、見下ろしながら両手をつき出しました。そのジェスチャーに対しては何のお咎めも無し。礼を重んじ己を律して心技体を極める「柔道」が、ジャケットレスリング「JUDO」になってしまったことを感じる瞬間でした。

最も感動したのは、何と言っても体操の内村航平選手です。頭のてっぺんからつま先まで研ぎ澄まされ、小さな体で繰り出す大きな技。ただただ「美しい」、この一言に尽きます。表彰式の後のインタビューもまた感動的でした。
「表彰台に上った時は本当に夢かと思った。やっとここまで来たなという思いと、いろいろな思いがこみあげてきた。親には一番、感謝の気持ちがこみあげている。ありがとうという思いでガッツポーズした。日本チーム、国民の皆さんのために強い気持ちで演技した。金メダルは重たいし、一番輝いている。今も夢みたいで、ちょっと信じられない。これからも体操人生は続くので、演技で皆さんに恩返ししていきたい」
世界選手権では目下3連覇中で、他の選手を寄せつけずに獲った金メダルなのに、内村選手は何度も「夢のようだ」と繰り返しました。

いまオリンピックはちょうど折り返し地点。バトミントン、バレー、シンクロ、マラソンなど、メダルを期待できる競技もあり、これからも熱い戦いが待っています。まだしばらく寝不足の夜が続きそうです。

Written by  Cranberry Jam

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