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月食 -Cranberry Jam-

2015年04月03日

私たち人類が地球に誕生してから今日まで、古今東西あらゆる人々が眺めてきたものがあります。月です。

人類が狩猟採集の生活をしていた頃は、月は現代よりもずっと重要だったはずです。月明かりを頼りに夜道を歩くことも多かったでしょうし、潮の満ち引きで海産物の取れ具合も変わってきたことでしょう。月の満ち欠けで暦を刻むようになってからは、今日は何日かな?と思った時に夜空を見上げたかもしれません。三日月だから3日かな、みたいに。

グレゴリオ暦を使い、人工光が夜の街を照らす現代では、月は以前ほど重要ではなくなりました。ビルが立ち並ぶ場所では建物に隠れて月が見えないことも多いです。普段の生活では、月に思いを馳せることはあまりありません。

そんな月が、一斉にスポットライトを浴びる瞬間があります。月食です。去年10月の皆既月食では、駅近くの繁華街からたまたま見えましたが、駅の改札から出てくる人々がふと足を止め、空を見上げては小さく歓声をあげる様子が印象的でした。

普段は地球が丸いことも太陽の周りを回ってることも意識することは少ないですが、月食で月に映る地球の影を見ると、確かに丸い形になっています。その地球の影が刻一刻と移ろいゆくのを見ると、月や地球が動いていることを実感できます。

明日4月4日は、日本全国で皆既月食を見ることが出来ます。月食の始まりは19時15分、終わりは22時45分。そのうち皆既食は20時54分から21時06分の12分間です。桜が咲いている時期に皆既月食が起こるのは1819年以来196年ぶりのことだそうです。明日は上野公園で夜桜見物をしながら、月食を眺めようと思います。

Written by Cranberry Jam

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