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技術IR説明会 -workaholic-

2012年07月27日

担当している業界ではないが、特許事務所主催の技術IR説明会があったため参加した。以前に技術系のベンチャーキャピタルに少しの間お世話になったため、技術ものには興味がある。そのときに教えられて頭にのこっていることは、基本特許と周辺特許の把握、要素技術をマトリクスにしたり、バルーンチャートなどでまとめることであった。そうすることによって、技術について強い・弱いが把握できる。特許の中身をくまなく読むと、実際はそのままの製法が利用されてはいないが、必要材料や機器などの情報が得られて頭の中でその製品がこなれた状態になる。文章で書くと簡単にまとめられそうだが、一つの製品で早くても一週間はかかるような作業である。

今回の技術IRもそのような基本特許や周辺特許の分類や競合他社に対して、どの点で強みがあるのか、などを知ることができるのではないかと期待していった。しかし、アナリスト・投資家向けにそのような細かなことは受けが悪いのか、私の中で一番興味深かった基本特許と周辺技術や要素技術の話はほとんどなかった。そのような内容は公にしにくいものかもしれない。
ただ、製品の製造工程や最終製品にはどのように使用されているのかは十分に理解することができたことや、プレゼンターが技術と技能との分類に分けて説明していたのは合点がいくものであった。

技術だけで企業を評価することは難しい。技術評価の本はあるけれども、それを実務に応用した場合納得のいく結果(業績の伸長や合わせての株価上昇)に結びつかないものである。強い企業とは、技術のうちでも生産工程に強く顧客対応ができる企業であるとの実感もある。決算が始まり忙しい期間に入るが、一度興味のある製品について特許や技術の面からまとめてみようと思った説明会であった。

Written by workaholic

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