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お盆はどうされるのですか? -ぱっぱ-

2012年08月17日

今さら言うまでもないが、金融機関にはお盆休みはない。また、企業調査という職業は四半期決算が本格導入されてからは繁忙期になるために8月に休暇を取るということも無くなった。それだけにお盆というのは終戦記念日の前になんとなく思い出すものでしか無かった。
(余談であるが、事務所が九段下にあるので終戦記念日は右翼と左翼がそれぞれ集結し、1年で一番喧しい日となる。)

夏休みはどうされるのですか?という質問は毎年どこかで受ける。その度に「夏休みって特にないんですよ」、と答えるのであるが・・・・。

しかし、今年は「お盆はどうされるのですか?」という質問を不思議なくらい多く受けた。
それも、会社全体で休むのか?会社全体ではないにしても休む社員はどのくらい居るのか?など事細かに尋ねられる。休む予定のない身としては、正直言って鬱陶しい。
その大部分が飲食店関係の方ではあるのだけど・・・・。
その理由は、例年に無い特殊事情があったようである。

例年であれば、お客さんに尋ねることもなく、お店は独自に御盆休みを決定する。
それが今年は、直前までお店側も判断が出来ない事情が存在した。

まずはオリンピックである。今回は男女サッカーが決勝及び3位決定戦まで勝ち進んだことやメダル総数では過去最高となったこともあり、かなり盛り上がった。これは飲食店にとっては大打撃であり、8月前半は殆どのお店が想定以上の不振に苦しんだようである。例年であればお盆はしっかり休みをとるところであるが、あまりに打撃が大きかったので少しでも取り戻さなければならない。

また、例年は休んでいただけにどのくらいお客が見込めるのかが分からない。だから、少しでも情報を集めようとする。同業者間の腹の探りあいも熾烈であったようだ。近所のお店が休むのであれば(開店しているお店が少なければ)、お客さんが見込める。だから、最後まで態度を保留するお店が多かったようである。

もう一つ特殊事情がある。今年は、市場(魚市場・青物市場)が14日(火)?16日(木)を休みにしたことである。お盆の間にお店を開けたとしても、13日(月)に大量に仕入れて客が来なければ廃棄ロスが嵩んでしまう。また、17日(金)には市場が開くが、魚市場では休み明けは入荷が少なく、値段が高い。そうしたリスクを取ってまでお店を開けるべきか?

その結果、13日?15日まで通常の御盆休みを設定する店と、13・14日だけ営業するお店(魚を扱うお店はこのパターンで15日?19日を休みとする)、お盆を通して開けるお店の3パターンに概ね分かれたようである。結果からすれば、今年は例年よりも空いているお店が圧倒的に多かったようだ。

こんな話は一般の方々にはどうでも良い話かもしれないが、個人的にはお盆も休まずに頑張ったお店に強い親近感を覚える。

働き者に幸あれ。
(この文章は、「九段下ゆるり」の坂田さんに捧げます)

Written by ぱっぱ

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