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間について考える -日常でも使えるマメ知識-

2013年01月11日

先日、ビートたけし著の「間抜けの構造」(新潮新書)を読んだ。

筆者は、映画鑑賞が趣味なので、よく映画を見る。

いつも疑問だったのが、名優と呼ばれる人達は、その映画でこれ以上適した演技はないという、所謂”はまり役”が出来る人達なのではないか、と考えていた。

この点に関して、同書によると、映画、漫才、落語などの芸事には、一種独特の”間”というものがあり、”間”をよく読めているかどうか次第で、成功となるか、失敗になるか、結果に大きく響くということであった。

著者の経験から考えても、非常に納得が出来、長年の疑問が解消されたと感じた次第である。

昔聞いた話だが、若い営業マンは、お客さんに如何に自分を知ってもらうか、ということで、顧客相手に色々な事を延々と話し続けるのに対し、熟練の営業マンは相手の望む物を渡すことに努めるため、商談中は殆ど自分の事は話さず、主に顧客の話を聞く事に集中する傾向があるそうだ。

同書の見地からすると、営業マンだけが色々話すよりは、”間”の流れをよく読んで、顧客の話に対してポイントを上手くつく方が、顧客にとっても望ましいし、商談としての流れも成立しやすいと言えるのだろう。

最後に、”間”自体に正解は無いようだが、

舞台やTVの生放送などの本番は一発勝負でやり直しが効かなく、一旦”間”を外してしまうと、その場の修復はほぼ不可能になってしまうとのことである。

有名な言葉で「間は魔に通ず」というのは、この、一度を外してしまうと、”間”は怖い”魔”に変わってしまうという意味だそうである。

筆者もなるべく”間”を読まない”間の抜けた”株式に関する情報提供を行わないよう心がけたい。

部分的にでも、”はまり役”のような専門を持ち、お客さんに喜んでもらいたい(パフォーマンスに貢献したい)ものだと考えた次第である。 

“間”が悪くなりそうなので、以上を結論としたい。

Written by   日常でも使えるマメ知識

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