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さくらあれこれ - やっぱり桜は別格-

2013年03月29日

桜はおもしろい。
一般的には染井吉野が有名である。九州を皮切りに3月中旬から咲き始め、徐々に北上していって5月には北海道まで到達するイメージだ。
対して沖縄では本部八重岳桜祭りが1/19スタートで、なはさくら祭りが2/13スタートだ。
北部から咲き始めて徐々に南下し、一ヶ月かけて南部まで到達するのである。
この桜の種類を緋寒桜(ヒカンザクラ)という。染井吉野のようにパッと咲いてパッと散るのではなく、結構長持ちして3月まで咲く。花の色は存在感のある濃いピンクで、沖縄の空の青さに対抗意識を燃やすかのようだ。
風土条件が違うとこれほどまでに花期や咲き方が異なるのである。

桜は素材もおもしろい。
桜の幹には光沢がある。一目でこれが桜だと判るほどだ。かつて床の間によく使われたというのも納得できる。桜の花びらは縁起の良いときには乾燥させて飲んだりもする。最近知ったのだが、桜の花びらを入れたお茶もあるようだ。桜の葉にはクマリンという物質が入っていて、防腐剤の効果がある。桜餅で一緒に食べると独特の風味が口の中に広がって美味である。

川沿いの桜もおもしろい。
桜は堤防沿いに規則正しく並べて植えてあるのをよく見かける。八代将軍徳川吉宗が隅田川沿いに桜を植えさせたのがその始まりとも言われている。庶民が花見をすることにより、堤防が踏み固められて治水対策にもなったそうである。堤防沿いに桜が並ぶパターンはどこの土地に行ってもわりと見かけるので何ともおもしろい。

さて、手放しで褒め称えたくなる桜ではあるが、良い事尽くめというわけではない。
それは毛虫だ。桜の木が青々とした葉っぱに覆われるころになると、毛虫がよく出る。昔、桜の木の下で毛虫に刺されるというなんともおもしろくない経験をしたことがある。美しいものには気をつけろという教訓は桜も例外ではないようだ。

Written by やっぱり桜は別格

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