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あなたはプリウスを買いますか?

ハイブリッド・カーは果たして車体代とガソリン代を考慮したトータルのコストで、一般のガソリン・エンジン車と比べてお得なのでしょうか。ハイブリッド・カーの代表格であるトヨタのプリウスと一般のセダンで同じ車格のトヨタのカローラ・アクシオを比較してみましょう。単純化のため購入の際かかる諸経費やオプション料、そして補助金等は考慮しません。
トヨタのホームページによると、プリウスの最低車体価格は217万円、カローラのそれは137.7万円です。一方燃費は前者が30.4km/l、後者が16.0km/lとなっています。実際の燃費は断然悪いのですが、計算が複雑になるのでここでは公表数値をそのまま使用します。
今、レギュラー・ガソリン価格を160円/lとすると、1km走行するためにかかるガソリン代はプリウスが5.263円、カローラが10円ちょうどです。その差4.737円。両者の車体価格の差である79.3万円を取り返すにはプリウスのオーナーはどのくらい走行する必要があるでしょうか。79.3万円÷4.7円/kmで16万7千km以上も走る必要があります。その距離なんと地球4周分以上です。年間1万km走ったとしても16年以上かかります。

こう考えるとハイブリッド・カーは純粋な経済合理性からは決してお得な買い物とは言えません。もちろんプリウスと同じ値段の自動車を買うのならガソリン代は節約できます。ハイブリッド・カーの先進性がクールだと考えるユーザーもいるでしょう。経済合理性だけでは決して優位ではないプリウスが多くのユーザーに支持されるのは、それが地球に優しい車だからだと考える人が多いからだと思います。地球に優しい、すなわちガソリンの消費量が少ない、よってCO2の排出が抑制されることによって地球温暖化の緩和に貢献できると考える善良な人が多いということでしょうか。もっとも発電には原発以外の発電所はCO2を排出するので電気自動車も間接的にCO2を排出しますので完全な燃料電池車以外の自動車を使用すること自体CO2を排出することは避けられないわけですが。
ここで、そもそも多くの人が当たり前のように思っている、いやすっかり刷り込まれてしまったCO2の増大が地球温暖の原因であるという通説が果たして正しいのかどうか冷静になって考える必要がありそうです。
地球の温暖化および寒冷化のサイクルは現生人類(ホモ・サピエンス)が地球上に出現する以前からありました。ですから産業革命以降のたかだか200年程度の時間軸で化石燃料を消費したことによるCO2に代表される温室効果ガスなるものと地球温暖化の因果関係は甚だ説得力が乏しいと思います。 念のために地球の空気の成分の構成比を確認しましょう。窒素が約78%、酸素は約21%、アルゴンが約0.9%。そして問題のCO2はわずか0.039%です。地球の大気に僅か0.039%しか含まれていないCO2が増えたからといって、果たしてそれが地球温暖化の直接的かつ最大原因と考えるのは自然でしょうか。

地球の歴史上、今より暖かかった時代はいくつも存在することが明らかになっています。例えば恐竜が栄えたジュラ紀は今よりもかなり温暖でした。現生人類が活発に活動し始めた時期以降ならば、5、000年前には現在よりも2℃、1、000年ほど前には1℃ほど高かったと推測されています。 5、000年前と言えば、四大文明が発生し人類が繁栄した時代です。温暖でかつ降水量が非常に多く農作物が簡単に育つ気候だったため、食物を豊富に手に入れることができました。
逆に、今より気温が低かった20世紀以前の数世紀は「小氷河期」と呼ばれていて、農作物の収穫量が非常に低く、世界中でたびたび大飢饉が発生しています。植物が光合成するためにはある程度の高い気温が必要であるため、現在の平均的な気温では緯度が高い地域では植物はほとんど夏にしか光合成ができません。そのため、ちょっとした冷夏が発生すると農作物が育たなくなるのです。
 
たまたま現在の温暖化傾向と、CO2に代表される温室効果ガスの増大傾向が一致したため、「CO2が増えている→CO2は温室効果を創出する→地球は温暖化する」という三段論法が多くの学者の間でコンセンサスになり、それがあたかも確固とした事実であるかのごとくメディアで流布され、結果多くの人々が温暖化の原因はCO2の増加であると信じ込んでいるのです。     
地球の温暖化および寒冷化の直接的な原因がいまだにはっきり分かっていないのもまた事実ですが、太陽の活動(黒点の数の増減)という自然現象が大きな役割を果たしていると考えるのが自然だと思います。現在は前世紀初頭から活発化し始めた太陽黒点の活動サイクルのなかにあります。活発な太陽活動の影響で地球の気温が上昇すれば、空気中の水蒸気の含有量も増大しますし、海水や土壌のなかに閉じ込められていたCO2が空気中に放出される量も増えます。CO2の増大が地球の気温を上げているという通説は冷静に考えればきわめて根拠が脆弱な説だと思われます。
 
この通説は発展途上国を中心にCO2の排出を抑制することを強制することにより自らの生活や地位の優越性を保ちたい国々や、排出権取引という新たな市場や商売を作ることにより新たなビジネスを創出して利益を得ようとする人々にとっては都合がいい話なのでしょう。
そして地球に優しいという枕詞を冠した商品をマーケティングするには誰もが簡単には反対できない、そしてむしろ意識が高く善良な人々が積極的にそれらの商品を購入する動機づけには恰好のストーリーです。

新たな市場が創出されることはいいことでしょうが、商品そのもよりストーリーを売るのが今のマーケティングの手法ですので、くれぐれもそのストーリーを鵜呑みにしないようにしたいものです。
それで私はプリウスを買うかですって?都会に住んでいると週末にしか車を運転しませんし、電車のほうが安全で気楽なので、そもそも車は必要だと思っていません。カーシェアリングならプリウスがいいですね。だって燃費がいいですからね。

Written by Perverse Boy

[03.28.更新]