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お年玉くじ付き年賀状の当選を通じて -Forever Young-

2015年02月06日

今年いただいた年賀状の添え書きを読み返しながら、先日、はがき下方の番号を1月中旬に発表になった当選番号に該当したか否かを確認した。3等が3本当たり、当たり年だと驚いた。早速、未の図柄が可愛いいお年玉切手シートと交換した。先ずは、当たり賀状を送って下さった、大学かつ最初に勤めた会社の先輩Iさん、外資投資銀行で十数年ばりばり働くもう一人のIさん、そして、昔、一緒に働いた営業のおばちゃんKさんありがとう。

毎年、90枚前後の年賀状を書き上げる。同程度の年賀状を受け取る。3等の当選確率はがき50枚に1本。だから今年の当選確率はすごい。10年ちょっと前だったと思う。賞が4等まであり、4等が切手シートだった当時、2等に当選したことがある。普及し始めた頃のデジタルカメラと交換した。以降、毎年、同程度のチャンスに恵まれながら切手すら当たった記憶がない。余りと書き損じを普通の郵便切手に交換するだけだったのが賞品との交換になり、今年は何か運が向いてきたのではないかと思わざるを得なかった。

1949年の年末、1950年用のものの発行がお年玉くじ付き年賀はがきの始まりだ。戦後間もない当時、「年賀状が戦前のように復活すれば、お互いの消息もわかり、うちひしがれた気分から立ち直るきっかけにもなる」、つまり暗い世の中を明るくしようと考えた民間人の提案がこのはがき発行のきっかけとなったとのことだ。いまでは当たり前になっているこのはがき、「国民が困窮している時代に、送った相手に賞品が当たるなどと、のんびりしたことを言っていられる状態ではない」との郵政省内での反論もあり、紆余曲折を経た後に採用されたという。 採用後は復興への思い、新年への祝賀の思い、そして希望に満ちた思いにフィットし、賞品も世相の変化とともに移り変わり、利用拡大が続いた。そして、2000年代初めをピークに起伏があっても、利用は漸減傾向という歴史を辿る。

毎年、わかっていることとはいえ、なかなかこの年賀状、早めの準備ができない。結局、年末の慌しい中で何とか図案を考え、ちょっと一言を添え、もっといいものができたのにとの思いを残しつつも漸く発送まで辿りつく。実に面倒くさい。お金もかかる。こんな慣習なくなってしまえばよいのにと毎年、思う。でも、正月には遠くはなれた友人、後輩、懐かしい恩師、恩人、なかなか会えない親類の近況を窺うことができる。そして、くじの当たり外れの確認作業で賀状を読み返し、再度、懐かしい知人を思うことができる。更には、今年はついている、あるいはついていないと楽しむことができる。インターネットの普及やデジタルネイティブ世代の成人化で利用状況の減少はやむをえまい。でも、もう半世紀以上も続く、紙でのやり取りを忘れさせないという意味でも重要な、大切にして行きたい日本独自の文化の一つと考える。

     
Written by Forever Young

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