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捨てることで得られるものがある-Forever Young-

2016年04月08日

朝番のアナウンサーが仕事を上がる昼過ぎからの自分の時間を有効活用しようと、セミナーや会食、ゴルフのレッスンと予定をびっしり入れ込んだ。そうした生活には充実感があったが次第に疲労が抜けなくなったという。そこで昼から予定を組むことをスパッと止めた。そして、その日の予定は基本的にその日に決めることにした。すると、ゆとりができ、今日は何をしようかなってわくわくした気持ちが起きるようになった。そうしたら、新たな出会いもあり、また風邪もひかなくなるなど健康的になったそうだ。「仕事でもプライベートでも予定が詰まりすぎていると息がつまることがある。思い切って何かを『捨てる』ことで得られるものもある。」というインターネットの記事が眼に留まった。
 
断捨離(だんしゃり)という暫く前に流行った造語がある。不要なモノなどの数を減らし、生活や人生に調和をもたらそうとする生活術や処世術のことをいう。これは、基本的にはヨーガの行法、「断行(だんぎょう)」、「捨行(しゃぎょう)」、「離行(りぎょう)」という考え方を応用して、人生や日常生活に不要なモノを断つ、また捨てることで、モノへの執着から解放され、身軽で快適な人生を手に入れようという考え方、生き方、処世術であるとあり、単なる「片づけ」や「整理整頓」とは一線を引くという。つまり、1、断=入ってくる要らないモノを断つ2、捨=家にずっとある要らないモノを捨てる、3、離=モノへの執着から離れる、となる。モノでなく予定だが、予定を組むことへの執着から離れることで快適な生活を得られたという点から前述のアナウンサーの場合はこの断捨離が上手くはまったとケースの一つといえまいか。
 
筆者は昔から、仕事にしろ、遊びにしろ、来るモノは拒まない。断る勇気はあるつもりだ。でも、吸収できないとキャパが小さい人間と見られるのが嫌だ。このため、若い頃から基本的には何でも引き受けてきた。また、転勤族から開放され、家を買ってからはいろんなものが貯まった。自分にとってのお宝も多少あるが使はなければ意味がない。さらに最近ではパソコンにメイルも貯まる。また、戦前生まれの母親譲りかモノへの執着もかなり強い。そんなことがたたってか、中学校の同窓会の幹事に加え、マンションの理事長を引く受けた昨年はさすがに体がパンクした。諸役から開放されたこともあり、最近、体は少し楽になったが、部屋の空気は長年かけて貯まったモノで淀んでいるような気がしてならない。
 
断捨離マジックといって、捨てることで1に健康(モノが多いと部屋が不潔になる)、2に安全(モノが多いと部屋で転倒する可能性がある)、3にお金が貯まる(モノを捨てるのが大変なので安易に買わないようになり浪費しなくなる)、4に時間ができる(余計なモノや付き合いがなければ、物を管理したり、付き合いに支配されたりする時間がなくなる)、5にストレス社会の昨今、ストレスフリーになる(ガラクタが一杯の部屋は人にストレスを与える)、とうい5つの大切なものが手に入るという。ロジカルだし、なにやら心にいいモノが入ってきて運気も上向きそうな気がしてきた。季節は春。ちまたで見かける新入生や新入社員にはもはやなれはしないが、今年は『捨てる』の一年生になってみるとするか。

Written by Forever Young

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