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今週の注目レポート

椿本チエイン(6371) 日本触媒(4114) 第一興商(7458)

2011年12月02日

椿本チエイン(6371)
自然災害、超円高など厳しい環境下で同社の高い収益力(12/3期下期営業利益率8%の会社予想)が評価できる。加えて、自動車部品での製品競争力、他パワトラ関連ではチェーンでの高いブランドや買収による展開力の向上、などにより中期的成長力が高いとのTIWの考えに変化はない。世界景気への不透明感は強まるが13/3期予想TIW予想PER9.1倍、実績PBR1倍割れの株価水準は評価不足、割安感が強いとの見方を継続。
12/3期2Q累計(4-9月)は売上高698億円(前年同期比2%増)、営業利益55億円(同4%増)、営業利益率8%で着地。大震災による自動車部品の落ち込みをチェーン、精機伸長でカバーし、会社公表値を上回り微増益となった。会社側通期見通しはタイ洪水、超円高など下期の不透明感の高まりなどから据え置いた。ただし、特機で一部業態向け受注悪化が見られる他は大きな悪材料はないもよう。因みに2Qのみの自動車部品売上は前年同期並みまで回復、電力抑制下の増産で減益にはなったが同事業営業利益10.9億円(同12%減)となり、同事業営業利益率は10.2%(1Qは7.0%)まで回復した。
TIW12/3期予想はタイ洪水影響、精機見通し悪化などを勘案し、従来から売上で10億円、営業利益で5億円下方修正。ただし、チェーン堅調、2Q累計の貯金から現行会社計画過達は可能と見込む。
ROE7.34%、PBR0.88倍、来期予想PER9.1倍、来期予想EPS成長率 25%。
〔11月28日、担当:高田 悟、Analyst Impression 1 → 1 〕

日本触媒(4114)
主力製品の紙おむつ用途原料である高吸水性樹脂(SAP)や粘・接着剤原料のアクリル酸エステル(AES)は好調を持続、紙おむつ向けを主用途として先進国では大人向け、新興国では子供向けで年率7?8%の伸長を続ける。下期も大きな落ち込みはないだろう。紙おむつなどの最終製品が堅調に伸長していることから業績の先行きに安定感がある。11年9月末実績PBR0.79倍や予想ROE10%台の株価水準は割安感があると考える。
会社側は通期計画を営業利益80億円、経常利益80億円、当期純利益50億円を増額した。加えて、上期・下期配当をそれぞれ1円ずつ増額し年間配当予定を22円とした。TIWでも、営業利益20億円増額などとし、会社計画と同水準まで引き上げた。
12/3期上期は売上高1,639億円(前年同期比19%増)、営業利益180億円(同34%増)、経常利益185億円(同39%増)、当期純利益122億円(同64%増)。半期ベースでの過去最高益を達成した。この要因は、原料価格は期初想定を下回った、AES市況は高止まりで推移し、スプレッド(原料価格と売価の差)の拡大が継続したためである。
TIWでは会社前提と概ね同一見解のため、利益を会社計画線まで引き上げた。SAPの数量増は、13年8月稼働予定のインドネシア年産能力9万トン増設からとなり、14/3期には業績貢献するだろう。
ROE10.36%、PBR0.79倍、来期予想PER7.5倍、来期予想EPS成長率 -2%。
〔11月29日、担当:高橋 俊郎、Analyst Impression 2+ → 2+ 〕

第一興商(7458)
12/3期2Q累計(4-9月)のカラオケ機器出荷台数は13.2千台であるが、うち1千台を占めるは高齢者向けのエルダーシステムの売上が、好調である。過去10年間で4.5千台しか普及してなかったが、足元加速してきた。東北福祉大学との共同研究の被験者アンケート調査で、健康増進・介護予防・認知症予防などに一定の効果が見られた調査結果も影響しているようだ。同社の収益力は高く、12/3期TIW予想PER8倍台など指標面から、株価の割安感も感じられる。
12/3期2Q累計売上高は前年同期比2.2%増の621億円(6月13日発表会社予想623億円)、営業利益は同0.1%減の91億円(同76億円)となった。カラオケ施設の回復や業務用カラオケの原価率が想定より低下し、営業利益は予想を15億円上回った。12/3期会社予想は、売上高で8億円、営業利益で29億円引き上げられた。TIWでは、12/3期の売上高は前期比1%減の1,270億円、営業利益は9%増の180億円を予想。11/3期は東日本大震災の影響で会社予想が未達になったが、12/3期は達成可能と見ている。
ROE11.16%、PBR0.99倍、来期予想PER8.2倍、来期予想EPS成長率 3%。
〔11月30日、担当:岡 敬、Analyst Impression 2+ → 2+ 〕

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