中外製薬(4519)
抗インフルエンザ薬タミフルの行政備蓄が一巡したため減収となっているが、主力のがん領域、骨・関節領域は成長を持続している。今後、生物学的製剤アクテムラの内外での伸張、腎性貧血治療薬ミルセラの承認などを見込めば成長基盤は崩れていないと考える。宇都宮工場が震災の被害を受けたが生産は正常化しつつある。生産面の不安はやや残るものの株価の割高感は是正されつつある。
ROE 8.00%、PBR 1.70倍、来期予想PER 15.0倍、来期予想EPS成長率35%。
〔4月22日 担当:森田青平、Analyst Impression 2+ → 2+〕
トランザクション(7818)
11/8期2Q累計(9-2月)業績は、1?2月に予定していた商品投入が3月にずれ込んだ影響から会社計画を下回る。しかしながら、3月は単月で過去6ヵ月を上回る利益を確保。4月以降も好調を持続しているが、自粛等からセールスプロモーション関係の商材の伸び悩みが懸念される。国内外の有力商材(Tシャツ、化粧品)を持つメーカーの代理店を獲得、自社でも化粧品の製造販売許可を取得し、製商品の裾野が広がる。株価はROE水準から見れば低位に有り、四半期業績を確認しつつの水準訂正が期待される。
ROE 16.62%、PBR 0.92倍、来期予想PER 3.6倍、来期予想EPS成長率33%。
〔4月22日 担当:藤根靖晃、Analyst Impression :担当者変更 − → 1〕
トピックス(産業レポート):東工大セシウム汚染水の浄化実験に成功東京工業大学大学院の有冨正憲教授のチームは、青色顔料の「紺青」(フェロシアン化鉄)を用いてセシウムに汚染された水を浄化する実験に成功した。フェロシアン化鉄の国内製造メーカーは大日精化工業(4116)のみであり、今回の実験にも材料提供を行っている。フェロシアン化鉄は廃棄物処理などのコストが高いこと、印刷インキ用途の市場が限定されていることから国内競合他社は撤退しており、世界的にも製造メーカーは少ない。〔4月20日 担当:溝上泰吏〕