う10年以上前の話だけど、知り合いのファンドマネージャー氏(以下、A氏)になんとはなく、「最近いかがですか?」と言ったところ、「あなたの日経平均と私の日経平均で株価が違うってことは無いだろう!」と激しい怒りの反応が返ってきた。
ちょうど株式市場が大きく下落していたタイミングだったので、きっとパフォーマンスが悪くてイライラしていたのかもしれない。
確かに、運用ファンドの資産規模が大きければマーケットの影響を強く受ける。その時は、「はあぁ、そうですね」と生返事をしたような気がする。
確かに、運用ファンドの資産規模が大きければマーケットの影響を強く受ける。その時は、「はあぁ、そうですね」と生返事をしたような気がする。
しかし、そのファンドはそれほど大きかったわけでもなく(推定、数100億円)、パフォーマンスが出ていないのは、はっきり言ってしまえばA氏の腕の問題だったと言える。実際、A氏は既に業界を引退している(悠々自適な生活をされているとも聞くが・・・・)。
マーケットの上昇に期待するのであれば、インデックスのETFを買えばよい。マーケットタイミングで勝負をするのであれば、先物・オプションを買えば良い。
株式投資(原株)を行うのは、マーケットより高いリターンを求めるためである。だから、あくまでも基準はマーケットに勝っているか負けているかである。
株式投資(原株)を行うのは、マーケットより高いリターンを求めるためである。だから、あくまでも基準はマーケットに勝っているか負けているかである。
よく個人投資家の投資は相対リターンではなく、絶対リターンだと言われるけれど、個人的にはそれは間違っていると思う。相対リターンの積み重ねは、絶対リターンになるからだ。
約5年前(正確には2011年暮れ)からTIWモデルポートフォリオというのをいうレポートを出している。「株式投資で勝つことはそれほど難しいことでなない」、というのが持論であるが、それを実証することが目的であった。あくまでも仮想ポートフォリオではあるが、銘柄入替えも含めて完全オープン(インチキ無しガチンコ勝負)で公開している。
結果は4年10ヵ月強で、+220%(3.2倍)。年率平均リターンは約27%。対TOPIXでは(TOPIXを常に100として基準においた場合で)、172(=1.7倍)である。ちなみに日経平均で同様に計算した場合は160(=1.6倍である)。
2011年末の日経平均株価は、8,440円。あくまでも机上の計算ではあるが、日経平均が5,275円を下回らない限りはマイナスリターンにはならないってことである。
もし、ファンドマネージャーA氏にまたお目にかかる機会があれば、次のように言うだろう。「どうやら、私の日本株市場とあなたの日本株市場は違うようだ」、と。
Written by wilderness wolf