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子供に何を学ばせるのか? -wildernesswolf-

2016年01月22日

インターネットの普及・高度化によって、単純な知識には何の価値も無くなった。また、電子頭脳が発展することによって高度な予測・考察の多くもコンピュータが担うことになる。加えて、電子翻訳機の高度化が進めば語学力も重要ではなくなる。そうした中で、暗記中心の現在の学校教育に疑問を呈する人も多い。そうした方々の多くは、高度な思考力や論理構築力を身につけることが重要だなどと仰るので有るが、全ての人がそれを身につけられるとは思えない。実際、私自身にもそんな能力はないし、そんな能力を実現できている人は一握りだと思う。

体力や集中力が衰えてくる年齢では、業務処理量では若い人には勝てなくなる。高度な思考力や論説力と言っても、20年前のように組織・社会が或る程度閉ざされた風土にあっては、井の中の蛙も生きながえられたが、オープン・フラット化した社会においては上には上が居ることをただ思い知らされるだけである。
経済官僚をやっている古い友人は、50歳を過ぎたら人脈が一番重要と言う。それは確かに一つの正解だと思う。

複雑な事務処理もコンピュータや機械が処理してゆく中では、対人コミュニケーション能力の重要性がこれまで以上に高まる可能性が強い。しかし、コミュニケーション能力の要件とはなんだろうか? 社交的な性格や語学力は重要だと思うが、それだけではないだろう。一定の専門的知識と幅広い興味・関心・趣味、礼儀、他人に対する思いやり。加えて、受け売りではない自分自身の考え方・主張・態度・行動も含まれてくるだろう。
恐らく、昔の人はそれらを人括りにして『教養』と呼んでいた様な気がする。

『教養』はどうやったら身につくのかは、基礎学力が身についた段階では、好奇心や探究心を殺がないように親があまり押し付けないことが重要なのだと思うが、あまり『教養』の無い私には正直言って分からない。
唯一出来ることがあるとすれば、親(自分自身)が常に好奇心と探究心を失わずに新しいチャレンジを続けている後姿を見せ続けることではないだろうか。

By;wildernesswolf

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