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出会いって面白い、素敵な出会いを大切にしたい -Forever Young-

2015年05月08日

大学時代、英語会(通称ESS)というクラブに入っていた。3つのセミナーの内、ディベートに所属した。筆者より上7学年、下1学年を対象とした同セミナーのOB・OG会が数年前からスタートした。毎年5月下旬の土曜日に集まる。一次会は真面目に参加者代表のミニ講演で始まる。続いて、テーマを決めた近況報告を参加者全員が大学の交友会館で行う。そして、2次会は懐かしい繁華街での飲み会だ。初参加の昨年のテーマは「記憶に残る本」であった。今年は「大切な持ち物とそれにまつわる話」を近況報告に加える。

さてどうしよう。あっと言う間に終わってしまったGWの5連休。地方の実家に戻った時に大切にしてきた大学ノートがあったことを偶然想い出した。古びた本棚からこのノートを取り出した。ページを半分に折り、左側に日本語が並ぶ。右側には日本文に対応し英文が並ぶ。右側にはところどころ赤ペンの修正が入る。中学2年生の秋から卒業までに家庭教師と作り上げた学習ノートだ。週一度、先生が我が家にやってくる。15程度の文章を先生が読み上げる。これをノートに書き取る。暫く時間が与えられ、日本文を英文にする。考えてもなかなかできない。制限時間を過ぎると正解が示され、重要な文法等の説明を受ける。翌週、同じことを繰り返す。確り復習しているか試される。そして、次の英作文へ進む。

小学生時代、何もせずとも勉強ができる方だった。中学入学式の記念写真は最後列だが、2年生初めの立ち位置はなんと最前列。実は同級生に比べ、成長期に入るタイミングが遅かった。同級生に背丈で追い抜かれるのと同時に勉強もできなくなった。当事、中学からスタートした英語は最悪だった。外国語なんて覚えても意味がないと悪たれていた。見かねた親が家庭教師を探してきた。頼みもしないのに。当初、知り合いの娘のNさんが面倒を見てくれるはずであった。ところが手一杯ということで、経験はないが家庭教師先を探す短大の同級生の紹介を受けた。どうでもいいと思っていたがそのSさんに会ってみた。清潔感に溢れ、清楚で可憐だ。まずいことになってしまった。毎週勉強に打ち込まねばならない。

以降、英作文の暗記が始まる。暗記させられる英作文には良く使われるイディオムや中学で必修であり、その後の学習の基本になる文法がしっかりと組み込まれていた。今思うと優れ物だ。偏差値ゼロ状態の筆者には伸び代があったのだろう。ほどなく成果が現れ、成績向上が加速し、卒業時には唯一自慢であった、社会科を超える得意科目になっていた。そして英語がとても好きになった。おかげでずいぶん楽しい思いもこれまでできたようだ。こうして英語好きの仲間と再会できるのもその一つだ。日経新聞の私の履歴書を読んでいると成功者には節目となるような重要な出会いが何回かある。筆者はただの人だが、振り返ればS先生との出会いが、ある程度は満足感がある今の人生を運命づけたような気がする。出会いって不思議で面白い。チャンスでもありリスクでもある。どう活かすかは自分次第だが、先ずは今後も訪れるだろう新たな出会いを大事に楽しい人生を送って行きたいものだ。

Written by Forever Young

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