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昔の名作って、忘れられないもので・・・・ -自称クリエイティブ・アナリスト-

2013年02月15日

“Jコミック”というのをご存知だろうか。
最近、筆者も同サービスを知ってびっくりしたのだが、このJコミックとは既に絶版となったマンガやライトノベルなどを、作者の承諾を得てオンライン上で、無料公開している電子書籍なのである(つまり、タダで読むことができる)。

そもそもの経緯は、出版されて久しい紙媒体(出版社側が売れないと判断して印刷されていない絶版書)を安く売買する古本屋がネックとなり、クリエイターに対して正当に利益が還元されていない、という理由からだそうである。そのため、広告による収益は100%作者に還元される事になっている。
収益方法は、PDF形式で利用者がアップロードした絶版作品を、広告を挿入して公開することで閲覧者数に応じて収益が上がるシステムだそうだ(広告付き無料配信)。
他にも、アマゾンのアフィリエイトを使用し、新規読者に作品を読んで貰った後、スムーズに同じ作者の新刊購入へと誘導するシステムを設けるなど、様々な企画を行っている(アマゾンから紹介料を4%取れるとのこと)。ちなみに、著作権は出版社ではなく、作者にあるので、作者が了承しさえすれば公開が可能であり、同サービス自体が絶版書に特定して公開を行っている為、既存の出版社とも全く競合することもない、とのことである。

最近では、某有名作家の読みきり作品をJコミックで配信したところ、2週間程度で50万円ほどの収益を上げることができたなど、やはり需要は力強く存在するようだ。

筆者の感想であるが、なんだかんだ言っても、昔の名作は数年たった今でも十分通用するものも多数あるのは事実であるし、是非ともこれを機会に、名作の発掘を行い、ゲームや映画などを含めたコンテンツ産業で、例えばリメイクや映画化などを通して、業界全体を活性化してもらいたい、と考えた次第だ。
一から作るクリエイティブもあるが、それを改良してより良い作品に創り上げるのも、新しいクリエイティブなのではないかと思う。

Written by 自称クリエイティブ・アナリスト

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