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身近なプリペイドカードから -トレンディ男爵-

2013年02月08日

趣味の一つがTVゲームである事から、筆者はコンビニエンスストアで販売しているプラスチックカード型プリペイドカード(コンビニエンスストアで同カードを購入し、コードをゲームシステム上に打ち込むと、額面分の金額がデーター上で使用できるシステム)、に以前から関心があった。最近の動きでは、従来のプレイステーションだけでなく、ニンテンドー3DSや、モバゲーなどのソーシャルゲーム、アイフォンのアプリなど、販売されているプリペイドカードの範囲が広くなっている事に対して、Xboxのプリペイドカードを全く見かけなくなった、という所である。
プリペイドカードの種類が着実に増加していると感じた事から、プリペイドカード市場について調べてみると、大きな流れとしてはSS(給油所)で利用されるプリペイドカードと、デジタルコンテンツ運営事業者が、家電量販店などでプリペイドカードを陳列するケースで市場が大きくなっているようであり、今後はコンビニエンスストア、家電量販店だけでなく、GMS(総合スーパー)やスーパーマーケットなど、身近で販売が行われる見通しだそうだ。

実際、デジタルコンテンツ運営業者側にも様々なメリットがあり、例えば実際の店舗でプリペイドカードを見かける事によって、インターネットで積極的に遊ばない層の人達が関心を持ってくれる事や、プリペイドカードをプレゼントとして購入する動きがあるなど、認知度を高めてくれる、広告としてのメリットも大きいようである。
ただ、筆者が考えるデジタルコンテンツ運営業者側の一番のメリットは、今までのように人気商品をパッケージ商品として一過性で販売するよりは、利用に応じたプリペイドカードの合計使用額や会員数の増減などをみながら、適時アップロードや、グレードアップを行っていけば、息の長い商法になるため、顧客の囲い込みが可能になったと言う事だろう。
今後はパッケージソフトを相次いで製作する事で収益を上げる旧来のビジネスモデルは、ますます見直しが図られ、業界でもこのような流れが主流になっていく、と想像する(既に、ドラゴンクエストXなど、一部ではオンライン課金システムが見受けられる)。

以前、ソーシャルゲームでクレジットカードの問題が発生したが(親のクレジットカードを使い、数ヶ月で何百万円単位を使用したなど)、この点、プリペイドカードは中学?大学生がコンビニで買えるため、健全性が高く、大人にとってもクレジットカードをオンライン上に使いたくない人や、敢えて自分の使う金額を制限する意味でプリペイドカードを購入する人達が出て来る事から、これからも市場は大きくなるものと感じている。ちなみに、某リサーチ会社によると、市場規模は12年度におよそ5,000億円であり、予測では14年度におよそ1兆円と倍の規模へと成長すると予測されているようだ。
販売されているカードから、コンテンツ産業の流行り廃りや、人気の有無、業界の今後の方向性が良く判るのは大変興味深いと考えた次第である。

Written by トレンディ男爵
 

 

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