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たかがゴルフ、されどゴルフ -Star-

2011年07月01日

社会人になりゴルフを始めた頃、たかが止まっているボールを打つだけの中高年のスポーツとゴルフを馬鹿にした。会社のコンペへは練習もせずに臨んだ。アウトが終わりご馳走にありつき昼からお酒が飲めることが楽しかった。しかし、幸か不幸か英国に駐在したことでこのスポーツのとりこになった。 近くに住む同業他社の友人からの電話でされどゴルフとなった。ミニキャブを呼び、ロンドン中心部から北西のヘンドンGCへ出かけた。スコアカードと裏面のマップを頼りに手動のカートを引きコースを回る。キャディがつかぬからグリーンまでの距離はマップ上の目印から目測し、クラブは自分で選択する。距離や方向を誤ると大変だ。深いガードバンカーにつかまればボールはグリーンと逆方向に出さざるを得ない。グリーンオーバーとなると藪の中でのボール探しという試練が待つ。

ゴルフは頭を使う比重がかなり高い。アドレスで膝、腰、肩のラインが揃ってターゲットに向かねばならない。少しずれただけでもボールは遠くの落下点で大きくぶれる。思いもよらぬ落とし穴にはまる。ホールごとに攻め方がある。ミドルホールのティーショットでは2打目と最終着地を考えボールの落としどころを決めることが重要だ。18ホール通しで回るから知力に加え体力も使う。悪い時は我慢が必要である。また、我慢して正しいことを続ければチップインなど思わぬ幸運も訪れる。18ホールは人生のようでもある。精神的にも鍛えられる。タフで奥が深い、まさに筆者にピッタリのスポーツだと思った。前出の友人とはその後ほぼ毎週キャディバッグを携え英国内に止まらず欧州各地を旅行した。

生涯の付き合いとなった友人とは帰国してからも時々一緒に友人のホームコースでプレーをする。年々チャンスが減り、プレーの間隔が開く。久しぶりのゴルフでは時折ボールがショットごとに左右に乱れ方向が定まらぬことが多くなった。こうなるとスコアは纏まらない。直そうとまめに練習場へ通う。そこで、悪いボールが飛び出すと更に深みにはまる。
昨夏、バック9で大たたきをして大恥をかいた。以降、たかがゴルフとクラブには触りもしなかった。しかし、されどゴルフである。最近、思い切ってプロのレッスンを受け始めた。直った。すぐに昔ながらのドローボールが飛び出した。体主導で体の回転でボールを打つのではなく、手打ちになっていたことが最大の原因であった。プロと正しいフォームづくりに取り組む。機械のようにはいかないが、常に正しい動作が再現できることを目指す。やはりプロはプロだ。専門家の重要性をあらためて感じた。筆者のキャディバッグから二昔前のドライバーをプロが懐かしそうに取り出した。アイアンにはさほど変化はないが、ドライバーは近年大きく進化したと言う。現ジェネレーションのヘッドは筆者のクラブの倍はある。その分スイートスポットも従来の倍だと言う。当然、グッドショットの確率も上がる。今は早く現代のクラブを手に入れ再度コースに立つことが楽しみだ。

Written by Star   

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