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時代はGPSにのってやって来る -鈴木 崇生-

2010年11月19日

時代はGPSにのってやってくる。春先にとある媒体の記者さんとお会いした際にそう説いた。それ以降、その記者さんからの問い合わせなどは無くなってしまったが、考えは間違っていないと今でも思っている。

かつて、インターネットは固定回線を通してのみ接続できるものだった。接続場所は固定されていた。しかし、いまや移動体通信の発達によって、インターネットへ接続できる場所は広範に広がり、場所を選ばなくなっている。

移動体通信の発達は携帯電話によってもたらされた。そしてその携帯電話の普及台数は1人1台の世界へと突入している。つまり、インターネットへの接続環境が縛られていた使用者たる我々人類は、その束縛から解き放たれた時代が到来している。

インターネットを通して得た情報に対して人が得る情報は、固定回線によってのみの時代はあくまで受動的なものであった。しかし、今は能動的に情報を取得する時代である。インターネットを通してサービス事業者がその人の情報を得る際にはもはや能動的に行動するユーザーを捕まえるほかはない。GPSはそのために使われるはずだ。

町おこしの一例としてGPSを利用した地上絵かき大会や、付近の飲食店のクチコミ情報を得るためのサービス。GPSを利用して移動距離に応じたアイテムを付与することによるゲームに加え、その際にその地域とユーザー属性に応じた広告を配信する仕組みの模索などが始まっている。人とインターネットの接点が180度変わったこの時代、GPSとインターネットの組み合わせによって、その体感は加速することになるだろう。

Written by 鈴木 崇生

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