言葉がいつのまにか生まれていることがあります。「歴女」もそのうちの1つでしょう。2009年にはユーキャンで新語・流行語大賞で入賞しています。
歴史好きの女子、の意味ですが、おそらくはカプコンの出したゲームソフト「戦国BASARA」の影響が強いと思います。高名な武将が美化されて、ビジュアル面から訴求され…おそらくは腐女子の影響もあいまって…実際の武将に興味を持つにいたり、城や武将の墓へ訪れる人も多いらしいです。とはいえ、織田信長や伊達政宗のようにネームバリューの乏しかろう(武田信玄のやられ役となることが多い)小笠原長時父子の松本(深志)城にも観光客が増加しているというのですから、単にミーハーが増加しているという訳ではない模様です。
なぜ少し古いこの話を持ち出したかといいますと、私がモバゲータウンに投入されたディー・エヌ・エーとコーエーテクモホールディングスによる「100万人の信長の野望」に注目しているためです。ディー・エヌ・エーが注力しているDXゲームということもありますが、30代以上の会員割合を高めたい同社にとって、フックとなりえる作品と考えられます。また女性の課金比率を高めたい同社にとってもよいネタに見えます。
多人数接続から接続障害が頻発するなど、これ自体はよろしくないものの、課金収入は好調といえる模様です(8月31日取材時点)。なにをもって好調とするかですが、同社の開催したフォーラムの資料からすれば、課金率10%、課金者ARPU1,000円?3,000円と、売れていると言えそうな水準はありそうです。
最近は歴史武将の見直し、再評価が進んでいます。織田信忠、北条氏政あたりですが、やはり今川義元は外せないでしょう。後世の憶測や対織田信長という面で暗愚に描かれがちですが、海道一の弓取りとまで呼ばれた人物が暗愚であるはずがありません。
名ばかりながらもアナリストとしてメッセージを株式市場へ発している以上、少しは評価できる点があったといわれるよう、自分も名を残してみたいと考えています。
余談
この今川義元、不運にも桶狭間で織田信長に討たれますが、その桶狭間の戦いを描いた桶狭間戦記(宮下英樹)なる漫画がヤングマガジン上で連載されています。商圏の取り合いに着眼点があり、発想が実に面白い。戦国時代に興味のある方にお勧めできる漫画かな、と思います。いよいよ来週号、織田信長と今川義元が田楽狭間で激突します。