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ユーザー車検と愛車の管理 −Star−

2010年05月21日

ドイツ車への憧れがあった。英国人と言えばポリスマン、ドイツ人はメカニシャンとよく言われる。根拠はないがメカニシャンの伝統からドイツ車は機械的性能、耐久性に優れるとのイメージがあり、11年前にベンツAクラスを買い入れた。ダイムラーの中では当時最も小型で価格設定も何とか手に届く範囲となったため、他も検討はしたが車体は赤、サンルーフ付の同車に飛びついた。ダイムラーが同クラスを投入したばかりの頃で人気もあり半年程度納車を待ったと記憶している。

Aクラスを手に入れた直後はドライブに良く出かけた。機能が高速運転に設定されているためか、高速道路で安定感を増す。東北自動車道の仙台以北は殆ど真直ぐ北に向う。通行量も落ち自然と速度が上がる。ドイツのアウトバーンを走っているような気分だ。走行距離も伸びた。メカにも興味が沸きエンジンルームを眺めながらオイルチェックなど自己点検も良く行った。その後、公私とも多忙となり殆ど乗らなくなった。先日、5回目の車検を迎えた。累計走行距離は6万キロを超えるが前回車検からはまだ5千キロも乗っていない。この間特段大きな故障もない。でも乗らないし、そろそろ故障が出る頃かも知れない。部品代は高く修理費は嵩むだろ。車検を通すか、保有を止めようかと真剣に悩んだ。

かつてカーディーラーだった友人に相談した。保有への迷いに結論が出ぬため先ずはユーザー車検で車検を安く済ますとのことになった。車検満了の一週間前に管轄陸運局へ車検を予約。当日、切れていたメーター液晶と補助ランプを約1万円で修理、事前に払い込んだ自賠責保険証書と前年の自動車税領収証を持ち友人と車検場へ向った。車検申請書類を作り重量税37,800円と検査手数料1,800円を払い愛車に乗り検査ラインに並ぶ。順番となり、ブレーキテストを終えヘッドランプ光軸の検査へ進む。ヘッドランプ左側のテストで2回失格。3回失格すると検査は打ち切りとなり修理して出直さねばならない。先延ばしにしたくないとの祈りが通じたのか3回目で見事合格し、その後の排ガス検査、足回りのチェックはスムーズに進み約2時間かけ目出度く新車検証を手にした。

ライトの試験は冷や汗ものだったがかかった費用は直前の修理も含め約7万円。ユーザー車検を推奨しているわけではない。整備工場に頼めば車検を機に整備もなされその後の使用に安心感が持てる。とはいえ、車検には通常倍程度の費用はかけていた。当然だが自分でやれば安く済むという経験をしたことで車両保有負担の重みが緩和した。とともに自己努力で覚えることも多く節約にも繋がることが他にも多いだろうと感じたことは収穫であった。結局、思い出深い同車と当面付き合うことにした。まめに整備し良い状態を保ち次の車検を目指そうかと今は考えている。ただし、整備知識に浅いことに加え11年前の車といっても電子化で素人の手が及ぶ範囲が既に狭くなっていることが少し寂しい。

Written by Star

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