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アバターの衝撃 -Cranberry Jam-

2010年04月23日

映画アバターの感想です。今更?と思う方もいるでしょうがどうかご容赦ください。感想文を書くのが大の苦手の私が、生まれて初めて感想文を書きたい!と思ったのです。

まず一言でいうと、度肝を抜かれました。中学生の時に見たジュラシックパークではフルCGの恐竜の映像に感動しましたが、アバターの映像はこれまでのどの映画のSFXも子供だましに思えるほどの圧倒的な迫力で、今ここで実際に起きていることを目撃しているような気にさえなりました。どこまでが実写でどこまでがCGかということはもはや問題にはなりません。目の前に広がる世界の創造物すべてに生命が吹き込まれ、しっかりと息づいています。映画の中の世界にあんなに深く入り込んだのは初めてのことです。

正直あまり期待はしていませんでした。青いエイリアンと人間が争うSF映画でたまに飛び出すんだろうな、くらいに思っていました。でも3Dメガネをもらった瞬間、ディズニーランドのアトラクションのようにテンションが上がり、この時点で少し楽しくなっていました。「これから3D映像が始まります。メガネをかけてください」と画面に表示された時はすでに装着済み。そして3D映画の予告が流れると劇場がざわめき、私は思わず「すごい…」と声を漏らしていました。

ついに本編の始まりです。予想に反して映像は飛び出してはきません。その代わり全ての場面でスクリーンの先に奥行きがあります。そしてその見せ方がとても上手。主人公ジェイクの顔の凹凸に始まり、カプセルの中、研究室の中へと空間が広がって、極めつけはジェイクが建物から外に飛び出す瞬間です。それまでせいぜい10メートル程度だった奥行きが、ドーンと一気に100メートル単位で広がって行きます。ジェイクの目線=観客の目線となっていて、惑星パンドラの全貌が明らかになるにつれ臨場感が増していき、いつしか完全に飲み込まれてしまいます。そして何より、眼前に広がる世界のなんと美しいこと!生い茂る草木の息吹を感じ、猛々しい獣の躍動を感じ、小さな虫の存在を感じ、ジェイクの息遣いをすぐそばに感じます。体験したことのない世界がそこにあるのです。

この映画には気の遠くなるような手間とヒマとアイデアと情熱が注がれていて、それらが見事なまでに結実しています。全てが作り物とは信じ難く、作り物だという事実を忘れてしまうほどです。大地の匂いすら感じられそうです。惑星パンドラが確かなリアリティを持って目の前に存在し、私を包み込むのです。エンドクレジットが流れてふと我に返ると、文字通り手に汗を握っていました。

折折しも今日はアバターDVD&Blu-rayの発売日です。一昨日パナソニックの3Dプラズマテレビが発売されました。明日にはアスースから3Dノートパソコンが発売予定です。BSではすでに3D放送が始まっています。これからはソフトもハードも3D化の波がやってくるでしょう。アバターは映像新世紀の始まりを告げる記念碑であり、3D時代到来を強力にプッシュするキラーコンテンツだと思いました。

Written by Cranberry Jam


 

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