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国策で林業の復活を!-Mary-

2010年03月26日

いきなりですが、国策で林業を復活させましょう。筆者は、色々なセミナーや会合に顔をだしてみて思ったことです。そう思ったのには訳があります。

ひとつは地球温暖化問題。二酸化炭素などの大気中の濃度が上昇し、温室効果から地球の平均気温が上昇するというもの。単純に増えた二酸化炭素を、森林で吸収すれば良いのではないか。木など植物が行う光合成は人間が作った如何なるモノよりもエネルギー効率が良い。森林は二酸化炭素を効率よく固定化(吸収)できるシステムといえます。

もうひとつが、雇用拡大。日本の林業が停滞して久しく、山や森林が荒れ放題。また、過去の植林のおかげで、花粉症に苦しめられている人もいると思います。筆者もその一人。森林を整備し、健全な森林に戻しましょう。森林は間伐を行わないと光合成を効率よく行ってくれません。それに、木材も動物と同様に呼吸をしています。木は年をとると光合成の能力が低下します。老木だと光合成による二酸化炭素の吸収より、呼吸による二酸化炭素の排出量のほうが上回ってしまいます。と言うことで、老木は伐採し、新しい木を植林しましょう。そこには人の力が必要になります。国策で森林を整備するための雇用創出を図れば、昨今の失業率の低下にも歯止めがかり、山村部の過疎化問題の解決につながると思うのです。また、森林の伐採と植林については、ニュージーランドを手本に、持続可能な森林経営(土地を30等分し、植林と伐採を繰り返す)を行うことを提案します。

最後が、木材の有効活用。木材は非常に優れた素材だと思います。日本人だったらわかると思いますが、木の匂い、ぬくもりなど。木材は、経済的に見ても非常に有効な素材です。伐採した木材は、製材に加工し木造建築物などに利用します。老朽化した廃材は、加工し繊維板やパーティクルボードとして家具や手すりなどの造作部材として活用。間伐材や端材などは集成材に加工し、梁や柱など構造材として利用します。最後はバイオマスとして活用すれば100年ぐらいは二酸化炭素を固定できるのです。大気中に出た二酸化炭素は再び光合成によって木材に吸収されるので大気中の二酸化炭素濃度の上昇を抑えられると思います。そういえば、京都議定書では、植林は、二酸化炭素排出量の削減にカウントされ、バイオマスは二酸化炭素の排出にカウントされないことになっています。

中国の内陸に出張したときの話です。沙漠化してきている草原に、背丈が1メートルぐらいの小さな木が綺麗に植えられていました。現地の人の話だと毎年、日本人が植林にやってきているとのことです。常駐の日本人が2?3人しかいない中国内陸にまで来るのか…と筆者が感心していると。現地の人は話を続けます。数年経つと枯れていくのに毎年、植えるためだけにやって来て、その後の世話は何もしないと。

Written by Mary

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