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新型インフルエンザ感染拡大下での決算説明会 -K.S-

2009年05月29日

4月中旬頃から始まった各社の関東地区での3月決算説明会(本決算、中間決算、四半期決算)も、ようやく峠を超えた。新型インフルエンザの感染が関東にも拡大する環境下での決算説明会開催で、会場に入る前に簡単なチェック(熱を測ったり手を消毒)をする企業やマスクを配布する企業もあったほど。このような状況下で、5月22日には、みずほフィナンシャルグループ(8411)が同社の決算説明会を、インターネットの動画を活用した非対面方式で実施した。通常は会場に証券アナリスト等を集めているが、1カ所に大勢の人間が集まることで新型インフルエンザ感染リスクが高まる事態を避けるため、切り替えた模様。すでにホームページ上で動画配信(決算説明会後数日中に見聞きすることが出来る)をしている企業や、電話会議に切り替えている企業が増えているが、今後は、説明会をネット経由に切り替える動きが広がりそうだとも言われている。

企業の決算説明会はどういう姿が効率的でかつ公正なのかというのは意外に難しい問題。企業の決算説明会が皆無、決算短信も4?5ページでセグメント情報等も全く開示されていない時代(少し昔過ぎるかも)から見ると、インターネットの発達だけがその理由ではないだろうが、いろいろな情報が瞬時に手に入るようになったのは事実。株価と「株価に影響を与えるような情報」との関係では、市場が効率的ならば、公開している全ての情報(企業の業績実績や予想)を用いても、市場を上回る利益は得られないことになるが、経験的には、そうとも言えないと感じている投資家も多いはず。

決算説明会をネット経由に切り替えると、株式取引がどのように変わるかというのは予測がつかない。何も変わらないかもしれない。新型インフルエンザの感染拡大がなくても、決算説明会をネット経由に切り替わる動きにはなっていただろうが、新型インフルエンザがその動きを加速させるキッカケにはなったかもしれない。

そのインフルエンザが、マスコミ間では急に沈静化している。梅雨時や真夏時には、ウイルスもおとなしくしているかもしれないが、ウイルスが秋に強く(変異)なって帰ってくるのか、マスクの返品が相次ぐことになるのか。

Written by K.S

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