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記憶力の減退 -Zimmy-

2008年09月26日

40代も半ばを過ぎたあたりから、しばしば人やモノの名前を失念するようになった。ビジネスの話をしている際、相手に紹介しようと思った昔同僚だった人の名前、あるいはかつて読んだビジネス本の作者やタイトルが思い浮かばす、情けない思いをすることが増えてきた。また家庭でも家内にお願いされた買い物をうっかり忘れることはもちろん、家族のいろいろな記念日を思い出すことができずひんしゅくを買うことが多い。
 
加えて自分でも重症だなと思ったのは、つい最近担当している企業の取材時に、会社の受付で面会する予定のIR担当の方のお名前が出てこなかった(お顔は頭に浮かんでいるのだが..)ことである。この時は受付の女性に助けられたが、自分を客観的に見つめれば記憶力の減退は紛れもない事実である。この調子でいけば、いずれ大変な粗相をする可能性があると言えよう。
 
記憶力の向上(というか減退の予防)には、どうすればいいのか。よく言われるのは、将棋や囲碁、数字パズルなどで頭を使い脳を活性化させることである。しかし、私は弱いながらもNHK教育テレビの将棋・囲碁対局などは録画してでも欠かさず見ているし、専門誌もたまに購入して若干ではあるが勉強を続けている。よって将棋や囲碁は記憶力の減退予防にさほど効果がないように思われる。
 
次に他の方法はないかと思い、アマゾンで「記憶力」と入力して関連本を検索してみた。その結果は驚くべきもので、なんと50冊近い記憶力強化を目指す本がピックアップされた。どうやら記憶力の減退に頭を抱えているのは私だけではないようで、本を買う気は全くしないが、少しは安心した気分になった。
 
今では故人となられたが、かつて財界の鞍馬天狗と称された中山素平さんに幾度か直接お話を伺う機会があった。私はその度ごとに中山さんの記憶力に驚嘆したものである。ある時などは、「僕は前回(3カ月前)君にお会いしたときに、○○の話をしたでしょう。その時、君には宿題を出したつもりだったのだが、ちゃんと調べられましたか?」と問われ、返答に窮した懐かしくも苦い思い出もある。
 
その頃中山さんの年齢は90歳を超えていた。私のような凡人が悩む記憶力の減退など、中山さんには一切関係がなかったものと推察される。

Written by Zimmy

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