ミンミンゼミに混じって、夏の終わりを告げるツクツクボウシの鳴き声が聞こえ始める今日この頃(筆者の育った九州の某田舎ではミンミンゼミはあまりいなくて、けたたましい鳴き声のクマゼミで夏休みが始まっていた)。
この(TIWカフェの)原稿を筆者が執筆するのも3回目となり、正直言ってネタがなくて困っていた。ぎりぎりになって話の種がひとつ見つかった。
今朝の通勤中でのできごと。いつものように半蔵門線を九段下駅で降りてエスカレーターに乗っていると、なんと前のサラリーマンらしきオジサンのYシャツの背中にセミ(恐らくミンミンゼミと思われる)がおとなしく止まっていた(ここではこのオジサンのことをセミ男と呼ばせていただく)。
電車の中でもずっと背中に止まっていたのだろうか、それとも駅のホームで飛来したのか。長津田あたりから座ってきた(勝手に筆者が推測)セミ男の背中に気持ちよく居座っていたのか。眠気のまだ覚めない筆者の想像力を掻き立てる。セミが鳴いていればセミ男も気付くので、鳴いてはいないのだろう(初めての超満員電車に圧倒されて疲れて声が出なかった可能性もある)。その後、セミ男がオフィスに到着するまで背中に留まっていたのか、皇居の森に飛び立って行ったのか気になるところだ。
最近よく耳にするセレンディピティというのも所詮こんなものかもしれない。偶然なのか必然なのか良くわからないが、とりあえず原稿を仕上げることができた。神に感謝したい。もちろんセミにも感謝(アーミン)。
Written by 蝉成男