「三上(さんじょう)」という言葉をご存知でしょうか?私は最近知りました。
先日、ロジカル・シンキングのセミナーに参加しました。基礎編ということで、
「ロジカル・シンキングがなぜ必要なのか」というところから実際の手順まで一通りを、ワークショップを交えての講座。
その際、講師の方の話で印象に残ったのが「三上」です。宋の時代の学者が、物事を考えるのに適している状態を表した言葉だそうです。
三上とは馬上(ばじょう)・枕上(ちんじょう、眠りにつく前のしばらくの間)・厠上(しじょう、トイレ)のこと。
馬上は、現代でいえば電車の中など移動中にあたるそう。
なるほどと思い、さっそく実践。お題はこのコーナー、TIW Cafe の原稿。
(1)馬上/通勤電車
「何について書こうか。今関心があるのは北京オリンピック。開会式の裏側が色々と報道されているけれど、演出がとても素晴らしかった。大勢の人が一糸乱れず行動するのも、さすがというか何というか。とにかく見事だった。団体行動が苦手な私には、絶対に真似できない。団体行動といえば、学生時代の修学旅行は楽しかった思い出もある一方、苦痛に感じた記憶も。他の学校行事もたまにさぼっていたし。さぼらなかったのは部活だけ。部活といえば…(この後延々と思考が飛び続ける)あ、もう神保町」
(2)枕上/就寝前
「おやすみなさい。グーグー」(のび太君なみの寝つきの良さです)
(3)厠上/自宅にて
パラパラパラ「ビッグコミックオリジナル、毎号楽しみ」パラパラパラ
こんなことを繰り返して約一週間。数々脱線しつつ、なかなかテーマが決まらない(決まるはずない?)。
ある日の昼休み、弁当を食べ終えて一息ついているとき。
「テーマ、”三上”はどうだろう?」
実際書くにあたり再度三上について調べてみると、物事を考えるのに適している状態を表しているのはもちろんのこと、リラックスしている時やちょっとした時に良いアイディアが浮かぶという意味だそうです。
歩きながら考えると良くまとまるとか、お風呂に入っている時に思いつくなどという話も聞きますので、人によって違いがあることと思います。気がつくとボンヤリしていることが多い自分への戒めとして、いつも頭の片隅に置いておくことから始めようと思います。
Written by 江戸桜