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川柳とともに -大和撫子もどき-

2008年07月25日

失恋がきっかけであっただろうか、社会人になってから川柳を詠むようになった。
心に浮かんできた言葉をリズムよく5・7・5に並べる。俳句では必須の季語も不要。
しかし、素晴らしい作品に巡り合ったときに受ける感銘、短い語句から醸し出される宇宙観は俳句と遜色ない。
そして、あれこれと推敲し創り上げた川柳を詠み上げると、今でも当時の想いやほろ苦さを追体験することが出来る。

これもまた、川柳の大きな魅力である。

ではまず、前職の思い出とともに一句。

 「妬(ネタ)んでも 全服するわ ビーナスに」

入社後に一緒の部に配属された同期に対して抱いた思い。仕事が適当なため振り回されることも何度かあったが、皆の寵愛の的であった。
「全服」とは「全員、全面的に彼女に降伏」という意味を込めた造語。


続いての句は川柳というよりも、主人と喧嘩した時に私を冷静に戻してくれる標語のようなもの。

下の句の主語は主人のこと。

 「怒るより 泣いてみたほうが キュンとくる」

小賢しいかもしれないが、夫婦と言っても所詮は他人。結婚して間もなく5年、この句のおかげか、まだ実家に帰らずに済んでいる。しかし、乱用すると安っぽいのでこんな態度をとるのは一人に対してのみが鉄則。


最後に挙げるのは、これまた標語のようであるが、折りに触れ、口に出しては自分を叱咤激励しているお気に入りの句。

 「幸せは 努力をしないと 続かない」

この句は私がこれまで生きてきた履歴が込められている。そして、30歳半ばとなった今の私の、家族、仕事、社会に対する思いである。

以上、ここまで読み進めて下さり、有難うございます。共感頂けた句はあったでしょうか。
本来、解説など入れずに共感して頂ける作品を詠むべきなのでしょうね。

今後も川柳とともに試行錯誤を繰り返し、最後にいい人生だったと振り返られる句を詠み上げたいものです。


Written by 大和撫子もどき


 

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