年齢を尋ねると、実際の年齢に関わらずいくつに見えるかと聞き返されることは結構多い。
勘を働かせて実際の年齢をドンピシャ当てようと試みるか、多少無責任でも目一杯若めに答えるのか。

この類の質問は意外とよくある。
新調したダイニングテーブルがいくらに見えるかとか、レプリカとまでは言わなくとも、高く見えるけれど実は安く手に入れたバックの値段とか。
価値観は人によりけりだと思うのですが、真剣に尋ねられると自分の答えがその人の幸せに水を差してしまわないかと考えあぐね、間が空いてしまう。
実際に新築のお宅へ招待され、ダイニングテーブルセットを安く見積もってしまい、一瞬場が凍りついたことがあるので、やはり安易には答えられない。

こういう時、大抵聞く本人は実際の価値よりかなりお買得で手に入れたと思っていることが多い。お得感を追体験することで更に幸せな気分になるのかもしれない。

年齢についても然りだろう。35年生きているのに20歳に見えればすごく得した気分に違いない。美容業界において美白や育毛とともにアンチエイジングは大きなテーマの一つである。若く、健康に見られると大抵の人はうれしくなる。そのための対価はいくらでも惜しくないと思うひとも多いだろう。

米国の心理学者マズローによると、若々しさを保つことや身綺麗にすることは精神的健康を維持する秘訣だという。
ひいては得した気分も健康にはいい影響を与えるのではないでしょうか。

やはりこの手の質問にはお得感一杯で答えてあげるのが正解かもしれません。

Written by Smily Smily