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「一安、二高、三・・・・」 -K.S-

2008年03月14日

「一富士、二鷹、三なすび」をもじって「一安、二高、三ボケナス」と一部で呟
かれているようである。
一安は株安、二高は円高・原油高(資源価格高)。
三ボケナスは特定しないが、話のスジから推定すると・・・。

国土交通省が昨年6月に改正建築基準法を施行。
耐震偽装事件(2005年に発生した姉歯事件等)で揺らいだ住まいの安心を取り戻すことを目指した改正であり、建築物の安全性を審査する基準を厳しくし、建築確認の審査期間も長くした。
法改正自体は悪くない。大幅な改正であり、関連企業も建築確認までにある程度時間がかかることは覚悟していたが、ここまで混乱するとは思っていなかった。
対応次第では、避けられる混乱もあったのではないかという気持ちが「一安、二高、三ボケナス」の激しい言葉の背景にあるようだ。

しかし、この改正建築基準法改正をきっかけとした住宅不況もようやく好転の兆しが見えてきたと言えそうだ。
昨年の8月、9月には住宅着工戸数が前年同月比で40%を超える大幅な減少となっていたが、本年1月には同5.7%減まで改善。
季節調整値(年率換算)では昨年の9月が最悪で徐々に住宅着工戸数は増加している。
国民経済計算では名目GDPに占める民間住宅投資の構成比は3?4%、期の途中からの悪化とは言え、07年度の名目GDP成長率が1%台と予想されるなかで民間住宅投資の減少による影響は小さくない(0.3%程度引き下げるとの観測)。
08年度の民間住宅投資はプラスに転じるとの予想が大半であり、新年度からの株式相場のプラス材料と考えている。

Written by K.S

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