メニュー

アナリストコラム一覧

アナリストの知識や経済・業界動向、活動の中で感じた問題意識など幅広い視野でとらえた情報を不定期に『アナリストコラム』を通じてお客様にお届けいたします。

  • 2016/08/05
    少子高齢化で日本経済に黄金時代が来る -客員エコノミスト 〜塚崎公義 教授 –
    (要旨)少子高齢化による労働力不足は、日本経済の長期不振の根本にあった失業問題を解決する。日本は失業者がいない、ワーキング・プアがいない、ブラック企業が無い国になる。企業が省力化投資に注力すること等によって、日本経済が効率化し、日本経済の供給サイドが強化される。増税しても失業が増えないので「気楽に」増税できるようになる。増税がインフレ対策と財政再建の一石二鳥...
  • 2016/07/22
    労働力不足でも経済は成長出来るのか?-客員エコノミスト 〜塚崎公義 教授 –
    (要旨)少子高齢化で、労働力不足の時代がやって来る。日本経済は失業に悩む時代から労働力不足に悩む時代へと大きな転換点を通りつつあるのである。少子高齢化による現役世代人口の減少を映じて、日本の潜在成長率はゼロ近傍まで下がっているという論者もいるほどである。しかし、労働力が不足すれば省力化投資が活発化するので、ある程度の成長を続けていく事は可能であろう。(本文)...
  • 2016/07/15
    円は安全通貨だから買われたのか?-客員エコノミスト 〜塚崎公義 教授 –
    (要旨)国際金融市場が混乱すると、円高になる。その時言われるのが「安全通貨の円が買われた」である。しかし、円がドルより安全とは思われない。日本の対外純資産は、誰かが為替リスクをとって外国に投資している。つまり、人々がリスクを厭わずリターンを追うときは外貨買いが増え、人々がリスクを避ける時には外貨が売られる(円が買われる)のである。国際金融市場が混乱すると、人...
  • 2016/07/08
    株価は景気の先行指標だが、それでも景気は回復する -客員エコノミスト 〜塚崎公義 教授 –
    (要旨)株価が軟調だが、これは景気が悪化することを意味するものでは無い。株価は景気の先行指標であるが、これは株価下落が景気を悪化させるという因果関係を意味するものではないからである。投資家が景気悪化を予想して株を売る場合、株価は景気に先行する。こうしたケースが多いため、株価が景気に先行するのであるが、今回は事情が異なる。景気の専門家たちは、景気の回復が続くと...
  • 2016/07/01
    アベノミクスで株価が上がった不思議 -客員エコノミスト 〜塚崎公義 教授 –
    (要旨)アベノミクスによる金融緩和は、資金が世の中に出回らなかったため、消費者物価を引き上げる事が出来なかったが、株価は大幅に上昇した。「日銀が金融緩和をすれば株価が上がる」と信じた投資家が株を買ったからであり、信じていない投資家も、信じている投資家が買っているのを見て株を買ったからである。ゼロ金利下の金融緩和は、本来効果のない政策であったが、結果として景気...
  • 2016/06/24
    黒田総裁のインフレ目標はなぜ未達だったのか?-客員エコノミスト 〜塚崎公義 教授-
    (要旨)黒田日銀総裁は、就任時に「2年でインフレ率を2%にする」と宣言したが、未達であった。それは、世の中に資金が出回らなかったからである。リフレ派は、金融を緩和すれば世の中に資金が出回ると考えていたが、実際には資金は日銀から銀行に行き、そこから日銀に戻っただけであった。しかし、金融緩和の「偽薬効果」で景気が回復しているため、時間が経てばインフレ率は2%に達...
  • 2016/06/17
    エコノミスト泣かせのアベノミクス景気 -客員エコノミスト 〜塚崎公義 教授-
    (要旨)アベノミクスによる景気回復は、従来の常識とかけ離れたものであった。まず、世の中に資金が出回らなかったのに、「金融緩和で株高ドル高」と考えた投資家の買いによって株高ドル高になり、これが景気を回復させた。円安になったのに輸出数量が全く増えなかった。成長率が概ねゼロなのに、失業率が下がり、企業収益も改善した。景気は回復しているのに庶民は景気回復が実感出来て...
  • 2016/06/10
    輸出入数量の統計も二つある -客員エコノミスト 〜塚崎公義 教授-
    (要旨)・通関統計の数量指数が有名だが日銀統計も便利・輸出数量は世界の景気と為替レートの影響を受ける・輸入数量は日本の景気と為替レートの影響を受ける・実質輸出入はいずれもアベノミクスで数%増加(おまけの要旨)・輸出入数量指数は、稀に異常値あり(本文)前回、貿易収支の統計には二つあることを記したが、じつは、輸出入数量の統計も二つあるのである。・通関統計の数量指...
  • 2016/06/03
    貿易収支統計は二つある -客員エコノミスト 〜塚崎公義 教授-
    (要旨)・通関統計は内訳がわかって便利・国際収支統計の貿易収支は、内訳が不明・輸出入金額には、Jカーブ効果が働くはずである・貿易収支と景気の関係は様々・4月の季節調整済通関収支差は+4千億円(おまけの要旨)・結局昨年度の貿易収支は黒字だったのか?(本文)貿易収支と呼ばれる統計は、二つある。一つは通関統計の通関収支差が便宜的に貿易収支と呼ばれているものであり、...
  • 2016/05/27
    低調だった経済成長率 -客員エコノミスト 〜塚崎公義 教授-
    (要旨)・2015年度の経済成長率は0.8%と、低調であった。・今年度については、省力化投資と輸出入数量の変化に期待したい。(おまけの要旨)・GDP統計が実態とズレている可能性がある。・統計に完璧を求めるのは酷である。幅を持って解釈すべきである。(専門的なコメント)・GDP統計作成上重要な役割を果たす家計調査が過小推計している可能性あり。・原油安でGDPデフ...
  • 2016/05/16
    経常収支の大幅黒字は円高要因か?-客員エコノミスト 〜塚崎公義 教授-
    (要旨)・経常収支黒字が拡大したが、円高要因としての重要性は限定的・仮需も、それほど大きくなさそうだが、米国大統領選挙には要注目(おまけの要旨)・利子・配当収入は再投資されやすい(本文)・経常収支黒字が拡大したが、円高要因としての重要性は限定的2015年度の経常収支が発表され、巨額の黒字(前年度比倍増の18兆円)となった。これは、円高要因なのだろうか?結論と...
  • 2016/05/06
    GDP統計とは -客員エコノミスト 〜塚崎公義 教授-
    要旨)・GDP統計とは、一国の経済を全体として捉える統計である。・個人消費、設備投資、輸出等の合計から輸入を引いた値である。・名目GDPは各国の経済規模比較などに、実質GDPは成長率計算に使う。・ゼロ成長が不況なのは、失業者が増えてしまうから。(おまけの要旨)・GDPデフレーターは経済の体温計(本文)・GDP統計とは、一国の経済を全体として捉える統計である。...
  • 2016/04/15
    インフレ率2%は可能か -客員エコノミスト〜塚崎公義教授-
    要旨)・インフレ率は、資源価格下落の影響を除いても、日銀の当初目標を大幅に下回っている。・今の日本でインフレになるとすると、需要サイドからは「貨幣数量説的インフレ」「景気過熱」が、供給サイドからは「輸入インフレ」「賃金インフレ」が考えられる。・世の中に資金が出回らなかった以上、金融緩和から物価上昇までの時間がかかるのは当然である。・今後は、長いタイムラグを経...
  • 2016/04/08
    リーマン・ショックとは異なった年初の株安 -客員エコノミスト〜塚崎公義教授-
    (要旨)・年初来の株安は、リーマン・ショックとは異なり、短期間で回復した・金融市場が実体経済を振り回さなかった点がリーマン・ショックとの差(おまけの要旨)・リーマン・ショックは「取付け騒ぎ」だった・今回の株価下落は、噂を信じた人々が株式市場に殺到した点では「取付け騒ぎ」だった・しかし今回は、「人々が噂を信じると噂が実現する」というメカニズムが働かなかった(本...
  • 2016/03/18
    雇用情勢は絶好調だが・・・-客員エコノミスト〜塚崎公義教授-
    (要旨)・雇用情勢は絶好調。失業率は低く、有効求人倍率は高い。・しかし、賃金はあまり上がっていない。(おまけの要旨)・失業率3%は「完全雇用」・産業別に見ると、就業者数が増えているのは「医療・福祉」が中心で、次が情報・通信。(本文)・雇用情勢は絶好調。失業率は低く、有効求人倍率は高い。アベノミクスによる景気回復で、雇用情勢が劇的に改善した。2012年と201...
  • 2016/03/11
    為替レートの「適正水準」とは -客員エコノミスト〜塚崎公義教授-
    (要旨)・為替レートの「適正水準」を探る手法は二通りある。各国の物価水準の比較と、過去との競争力の変化率を測る手法(実質実効為替レート)である。・もっとも、物価水準の比較は為替の予想には使えない。実質実効為替レートも、為替の予想に用いるには問題が多い(おまけの要旨)・為替には「リスクを採る人が減ると円高」のメカニズムあり・高金利通貨は、期待リターンに見合った...
  • 2016/02/19
    拡大した経常収支黒字 -客員エコノミスト〜塚崎公義教授-
    (要旨)・2015年の経常収支黒字は前年比6.3倍に拡大・主因は資源価格下落であり、外国人旅行客激増も寄与。円安は寄与せず・今後については輸出入数量次第の面が大・「経常収支黒字が拡大したから円高」とは言えず(おまけの要旨)・経常収支とは、貿易・サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支の合計で、家計の黒字赤字と似た概念の統計・一般論として経常収支黒字が好ま...
  • 2015/12/11
    真の実力が試される自動車セクター -高田 悟-
    今月初めのOPEC総会で減産への合意が流れて以降、原油価格が下げ止まらない。原油安は産油国の財政悪化を招くのみならず、原油と連動する一次産品価格の下落を通じて、非産油新興国の景気・財政悪化、政情不安にも繋がる。こんな状況で米国が利上げをしたら新興国のどこかが破綻してしまうかもしれない。夏場の中国景気への懸念と異なり、今回は原油安からリスクオフの動きが強まって...
  • 2015/10/30
    米国市場とドル高が支える自動車株 – 高田悟-
    16/3期の上期決算発表が本格化している。自動車関連は27日の日野自動車を皮切りに三菱自動車の決算発表が続いた。また、同日、マツダが上期着地予想の上ぶれを発表した。その後、ショーワ、小糸製作所と一部サプライヤーの業績発表が終わった。まだ一部に止まるが上期は概ね増益となり、会社計画以上で着地している。一方で上期計画超過達成にも関わらず、通期計画は据え置く。ある...
  • 2015/09/18
    先進国銘柄、新興国銘柄 -高田 悟-
    注目のFOMCが終わった。結局、予想が割れた米国利上げは見送られた。発表後の株式市場はニューヨーク、東京ともに冴えない。新興国景気悪化観測からインフレへの懸念が一段と後退したため、金融政策を正常に戻すため以外には利上げをする明確な理由がなかったのだろう。むしろ、利上げをして、「目的は異常低金利の修正であり、次の利上げ当面はない」と発するとか、利上げを見送る中...
TIW マガジン「投資の眼」TOPへ戻る