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アナリストコラム一覧

アナリストの知識や経済・業界動向、活動の中で感じた問題意識など幅広い視野でとらえた情報を不定期に『アナリストコラム』を通じてお客様にお届けいたします。

  • 2024/07/23
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    日本は、政治も経済も相場も米国次第、ああ神様・仏様・トランプ様 -藤根靖昊-
    16日発表の6月の米小売売上高は前月比横ばいとなり、市場予想(▲0.3%)を上回りました。11日に発表された6月の米消費者物価指数がインフレ鈍化を示す内容であったことと相まって米国経済のソフトランディング期待が広がりました。それを受けてNYダウは15~17日に3日連続で最高値を更新しました。一方で、ナスダック総合指数はハイテク大手に集中していたマネーが他のセ...
  • 2024/07/16
    円安基調が終わるには米経済の悪化と米国株の下落が必要?-藤根靖昊-
    5日の米雇用統計、11日の米消費者物価指数など経済減速を示すデータが続いていることに加えて、9日・10日の議会証言においてパウエルFRB議長が「物価上昇率の低下と雇用情勢の減速を考慮すればインフレだけがリスクではない」と利下げの遅れが景気悪化を招くことに対する懸念を示したことで、9月利下げを市場は既定路線と捉えています(7月利下げの可能性も一部では指摘されま...
  • 2024/07/09
    米国利下げでも円安が続く理由 -藤根靖昊-
    本日(9日)、国内株式市場が急騰しました。前週末の米雇用統計、あるいは都知事選やフランス下院選挙等の結果は昨日に、既に織り込まれていると考えられるだけに、別の要因と思われます。前日(8日)の米国市場も大きな動きはありませんでした。 為替が円安気味に動いていることが日本株を押し上げ要因として指摘されています。これは昨日(8日)に財務省が発表した「対外・対内証...
  • 2024/07/02
    やや芳しくない米国経済指標が続く -藤根靖昊-
    芳しくない米国経済指標の発表が続いています。 6月25日発表のコンファレンスボード消費者信頼感指数は5月分が102.0→101.3に下方修正された上、6月分は100.4と下方修正後の5月を下回りました。 6月27日に発表された実質個人消費(前期比・年率換算)は、1-3月期は+2.0%から+1.5%に下方修正されました。月次(28日発表)でも4月が+0.2...
  • 2024/06/25
    経済減速を示すデータが着実に増えている -藤根靖昊-
    先週は日米ともにあまり芳しくない経済指標の発表が続きました。 まずは日本ですが、4月の機械受注において民需(17日発表)は前月比▲2.9%でした。5月の貿易統計(19日)1兆2,212億円の貿易収支赤字。5月の消費者物価指数コア(21日)は前年同月比+2.5%と高水準が続きました。とりわけ貿易統計では輸出は金額ベースでは前年同月比+13.5%の増加となって...
  • 2024/06/18
    新NISAが日本を滅ぼす -藤根靖昊-
    先週の米国市場は、ダウ平均は上値が重く推移する中、ナスダックやS&P500が最高値を更新しました。ナスダックは17日まで6日続伸です。アップルやエヌビディアなどAI関連への期待は依然として強い様相です。 12日発表の米消費者物価指数(5月)は前年同月比+3.3%と市場予想(+3.4%)を下回りました。前月比では横ばいとなりインフレ上昇に歯止めがかか...
  • 2024/06/11
    日米の中央銀行の政策会合経過後も方向感は見えず -藤根靖昊-
    先週の米国市場は、前半はISM製造業景況指数(3日)の悪化や雇用動態調査(4日)における求人件数の減少などを受けて米長期金利は4.2%台にまで低下しましたが、景気の先行きへの不安もあり、ダウ平均の上昇は限定的でした。他方で、AI需要の期待等からナスダック総合指数は最高値を更新しました。 週末(7日)発表の5月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比27....
  • 2024/06/04
    米経済減速は、グロース株復活の兆候か? -藤根靖昊-
    5月31日発表の4月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、前月比+0.3%と市場予想と一致した水準でした。市場予想の範囲であったことから米国株市場はポジティブに受け止めましたが、前月比+0.3%という水準は決して低くはなく、インフレが鎮静化していると言える水準にはありません。食品やエネルギーを除くコア指数では前年同月比+2.8%という水準がこの3カ月続いてお...
  • 2024/05/28
    グロース市場が低迷する2つの理由と1つの仮説 -藤根靖昊-
    22日取引終了後に発表された米半導体大手エヌビディアの2-4月決算は前年同期比7.3倍と市場の期待以上でした(5-7月期の売上高見通しも市場予想を上回った)。しかし、翌日(23日)の日経平均株価は39,000円台を回復したものの、好反応は続きませんでした。米国市場では23日はインフレ関連指標である週間の新規失業保険申請者数の減少ならびに米購買担当者景気指数(...
  • 2024/05/21
    小型成長株の不振は、日本の衰退を象徴するものなのか? -藤根靖昊-
    先週は、注目度の高かった米国物価指数は、14日発表の米生産者物価指数(4月)も15日発表の米消費者物価指数(4月)も上振れすることなく、ほぼ市場予想と同じであったことが株式市場において好感されました。加えて先週発表された景気指標(小売売上高、住宅着工件数、鉱工業生産、景気先行指数)がいずれも市場予想を下回ったことからFRBの利下げ期待が再び強まり、債券利回り...
  • 2024/05/14
    国内企業業績見通しに対する失望はそろそろ終局へ、ここからは米国経済への注目が強まる–藤根靖昊
    筆者がかねてから指摘してきましたように、新年度(24年度)の国内企業の会社予想(ガイダンス)は、市場の見通し(アナリストコンセンサス)を相当程度下回る可能性が濃厚になってきたようです。(1年後の)結果と見るまでは、アナリスト側が楽観的過ぎたのか、企業側が慎重であるのかは分かりませんが、4月以降に日本株の調整が進んだ大きな要因として捉えることができると考えます...
  • 2024/05/07
    新年度の企業業績見通しは、事前コンセンサスを大きく下回るか? -藤根靖昊-
    先週、注目された米経済指標では経済減速を示す内容が続きました。 30日発表のコンファレンスボード消費者信頼感指数(4月)は97.0と下方修正された3月(103.1)及び市場予想(104.0)を下回りました。1日発表のISM製造業景況指数(4月)は49.2と前月から▲1.1pt低下、3日発表のISM非製造業景況指数(4月)は49.4と前月比▲2.0pt低下し...
  • 2024/04/30
    ここからの円安には、市場は警戒感を強めそうだ -藤根靖昊-
    長らく上限値を大きく乖離して超えていた日経平均株価が、26日時点でTIWが算出する「日経平均妥当レンジ」の上限値に近接する形となりました(26日時点:35,392~37,983円)。これは日経平均株価が15-19日の週に大きく調整したことと、対象となる決算期が新年度へ移行し始めたことによる予想EPSの上昇が要因として挙げられます。 24年度の企業業績見通...
  • 2024/04/23
    決算発表で、過度の楽観視されていた企業業績見通しの適正化(バリュエーション調整)が図られる -藤根靖昊-
    先週は私事により休載し、大変失礼しました。 13日に、イランは無人機やミサイルによるイスラエルへの攻撃を行いました。これに対するイスラエルの反撃が予断を許さない状況で、19日にイラン国内で爆発音があったとの報道から同日の日経平均株価は一時1300円超の下落となりました。しかしながら、13日のイランの攻撃は事前通告されていたものであり、19日のイスラエルとみ...
  • 2024/04/09
    新年度の企業業績は織り込み済み、本決算通過で材料出尽くし!!-藤根靖昊-
    先週の日経平均株価は週間で1,377円の下落となりました。週初めの機関投資家の利益確定売り(1日)、1日のイスラエルによるシリアのイラン大使館空爆に伴う原油価格上昇(2日~)、台湾地震(3日)、また週を通して米国市場でのインフレ懸念による長期金利の上昇と株価下落が重石となったと考えられます。 1日発表の米ISM製造業景況指数(3月)は50.7と2月(47....
  • 2024/04/02
    サマーズ氏は正しいのか!?中立金利論争再び? -藤根靖昊-
    市場の注目度が高かった米個人消費支出(PCE)価格指数(2月・3/29発表)は、前月比+0.3%と1月(同+0.4%)より低下しました。前年同月比では+2.5%と1月(+2.4%)から上昇したものの市場予想と同じでした。29日の米国市場(株式・債券)が休場であったことから、この結果に対する市場の反応は定かではありませんが、影響はほとんどなかったと思われます。...
  • 2024/03/26
    FRBは利下げに慎重・米長期金利高止まりから円安圧力が増す -藤根靖昊-
    先週は日米の中央銀行の金融政策決定会合を受けて、日経平均株価は4日間続伸し、22日には終値で40,888円と最高値を更新しました(一時41,000円に乗せる場面もあった)。日銀(18-19日会合)がマイナス金利解除を行いましたが、金融緩和的な姿勢を維持されるとの見解が広がったことや、織り込みが終わったことによって為替が円安に振れたことも株価の上昇を促したよう...
  • 2024/03/19
    円安の持続から日本株の高止まりは維持されるが、6月頃がトレンド転換か!? -藤根靖昊-
    18日の日経平均株価は+1,032円の大幅高となりました。朝方に発表された中国工業生産(1-2月)が前年同期比+7.0%となったことも好感されたと考えますが、何より「マイナス金利解除決定」と大きく報じられたことが決定的でした。 本日(19日)の日銀金融政策決定会合において、市場の予想通りに、マイナス金利解除(政策金利0.0~0.1%)に加えて、イールド・カ...
  • 2024/03/12
    切っ掛けはともかく、高過ぎたことが調整の理由~調整後は物色対象が変わる!? -藤根靖昊-
    11日に日経平均株価は、前週末比868円下落し、3万8千円台となりました。下げ幅は一時1,100円超にも達しました。8日発表の米雇用統計(2月)が下落の切っ掛けでした。失業率が3.9%と前月比0.2pt上昇したこと、平均時給の伸びが前月の伸びを下回ったこと、1月の非農業部門雇用者数が大幅に下方修正されたこと。これに伴い市場の(FRBの)利下げ想定時期が7月か...
  • 2024/03/05
    パラダイムシフトはある日突然生じるものではない -藤根靖昊-
    4日に日経平均株価は4万円台に到達しました。市場では夏頃に4万3000円に達するという見方も出ているようです。 しかし、NT倍率は既に14.73倍と高水準であり、先物・オプション主導で相場が形成されているように感じます。過去のNT倍率は、コロナ禍の過剰流動性相場であった2020年12月~21年5月の15倍超を除けば、23年6月の14.65倍(週末ベース)が...
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