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アナリストコラム一覧

アナリストの知識や経済・業界動向、活動の中で感じた問題意識など幅広い視野でとらえた情報を不定期に『アナリストコラム』を通じてお客様にお届けいたします。

  • 2023/08/01
    日銀YCC修正で悪抜け、目先株式市場は強含みも企業業績次第 -藤根靖昊-
    先週は米・欧・日の中央銀行の金融政策決定会合が集中し、注目を集めました。 7月25-26日の米FOMCにおいては市場の予想通り0.25%の利上げが行われ、FFレートは5.25~5.50%と2001年3月以来の水準となりました。パウエル議長は記者会見で「FRBのスタッフはもはや景気後退を予測していない」と述べたこともあり、リセッション懸念は大きく後退した。ま...
  • 2023/08/01
    離陸する核融合発電 -有望なスタートアップが続々登場- -原田哲也-
    前回に触りだけ書いたが、いま世界はメガテクノロジーの時代を迎えつつあり、それが株式市場の牽引役にもなるだろうという認識を持っている。 メガテクノロジーが立て続けに実用化されようとしているが、中でも最も期待される技術の一つが核融合発電だと考えている。 核融合発電は大きく括れば原子力発電だが、中身は全くと言っていいほど違う。 先ず、原子力発電について説明す...
  • 2023/07/25
    楽観論(インフレ鎮静化・リセッション回避)優勢の中で、来期以降の業績も視野へ-藤根靖昊-
    今週は、米FOMC(25-26日)、ECB理事会(27日)、日銀金融政策決定会合(27-28日)と3つの主要中央銀行の政策会合が集中します。市場では、FOMCでは+0.25%利上げ、ECBでは+0.25%利上げ、日銀は変更なし、が大方の見方です。波乱が生じる可能性は低いと考えますが、市場は楽観論(インフレ鎮静化・リセッション回避)を背景に株価上昇を続けてきた...
  • 2023/07/18
    FOMCを控えて慎重な動き -藤根靖昊-
    12日発表の6月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比+3.0%と5月(+4.0%)から大きく低下し、市場予想(+3.1%)も下回りました。コア指数においても+4.8%と5月(+5.3%)・市場予想(+5.0%)を大きく下回っています。これを受けて、FRBによる利上げ長期化の懸念が大きく後退しました。7月のFOMC(25-26日)での+0.25%の利上げは...
  • 2023/07/11
    足元好調でも通期予想据え置きなら株式市場の上昇は限定的 -藤根靖昊-
    先週の株式市場下落は、FOMC議事要旨(5日発表・6/13-14分)の公表が切っ掛けになったと考えます(前回、軽視してしまい失敗しました)。参加者18人中9人が残り2回の利上げを想定、既に利上げを終了した2人、あと1回は4人、3回か4回を想定する3人、という内容でした。この内容を見る限り2回の利上げは確実視され、場合によってはさらに利上げされる余地も残ります...
  • 2023/07/04
    米国経済指標が集中するが堅調な内容であれば株価にプラス、下振れすればマイナス -藤根靖昊-
    先週は強含みの米国経済指標を受けて米国株が上昇する中、日本株は高値からの利益確定売りと、四半期末の機関投資家のリバランスが絡み調整しました。 6月27日発表の5月の米耐久財受注は前月の改定値より+1.7%となり市場予想(+1.0%)を上回りました。コンファレンスボード消費者信頼感指数(6月)は前月の改定値から7.2pt上昇し、2022年1月以来の高水準とな...
  • 2023/06/28
    上昇するPERの時代的背景 ―これからの投資家に必須なものとは― -原田哲也-
    1990年代以降(国によってはそれ以前から)、世界の主要国・地域のM2(年末12月の平残)の伸びは名目GDPの伸びを恒常的に上回ってきている。 M2/名目GDPの推移をみると 米国は1997年がボトムで47.3%→2022年84.2%。 日本は1994年ボトムで104.1%→2022年217.9%。 ユーロ圏はデータが取れる1995年が60.8%→2...
  • 2023/06/27
    ここから先の円安は、日銀の金融政策修正観測を惹起させる -藤根靖昊-
    22日に英イングランド銀行は市場予想(0.25%)を上回る0.5%の政策金利の利上げを行いました。政策金利が5%に達するのは2008年以来です。しかし、英国の消費者物価指数(5月)は前年同月比+8.7%と高止まりしており、さらなる利上げが予想されます。また同日にはスイス国立銀行、ノルウェー中銀も政策金利を引き上げましたが、追加利上げの可能性が示唆されておりま...
  • 2023/06/20
    円安が海外投資家の積極投資を促している可能性~植田総裁発言にはご用心 -藤根靖昊-
    注目されたFOMC(13-14日)では、利上げを見送り、11会合ぶりの据え置きとなりました。しかし、ドットプロットにおいては23年末の政策金利の予想は前回(3月)の5.1%から5.6%へと0.5%引き上げられました(市場予想は0.25%の引き上げ)。しかし、市場ではタカ派に配慮したタカ派の演出という見方もあるようであり、その為、FOMC直後は株価を押し下げる...
  • 2023/06/13
    株式市場は危ういバランスの上での強気優位、それでも乗るか、それとも降りるか! -藤根靖昊-
    米国金融市場では5月のISM非製造業景況感指数(5日)が前月比▲1.6ポイントの50.3と22年12月以来の水準に低下したことから13-14日のFOMCでは利上げは見送られるとの見方が強まりましたが、6日にオーストラリア準備銀行が一時利上げ休止後に2会合連続となる利上げを、7日にカナダ銀行が休止していた利上げを再開したことから、FRBの利上げは継続するとの...
  • 2023/06/06
    日経平均株価はファンダメンタルでは上限水準に到達、市場センチメントは強気が持続するものの来週のFOMCを視野に週後半は利確の動きか?-藤根靖昊–
    5日の東京株式市場では前週末のNY市場の高騰を受け、日経平均株価が終値で3万2000円台に到達しました。前回の当コラムで「現在のコンセンサス予想を基準にするならば日経平均株価32,000円が上限」と述べましたが、企業業績見通しが上方修正されない限りは、上限水準に到達したと考えています。コンセンサスDI(日経平均採用銘柄の予想EPSが前週比でプラスになった企業...
  • 2023/05/30
    日本の株式市場の先行きを占う -原田哲也-
    ―30年ぶりのフォローの風が吹き始めた― 日経平均が31000円を超えた。33年ぶりの高値だと連日マスコミをにぎわしている。株式評論家と称する人々は背景について色々コメントをしている。東証(及び金融庁)のPBR1倍割れ銘柄に対する改善要請への企業の対応策(自社株買いなど)、植田日銀の金融緩和継続見通し、日本が出遅れた分だけ今後の経済再開への期待が高まる等な...
  • 2023/05/30
    米景気減速が強まることで円安は株高材料から再びネガティブ要因へ -藤根靖昊-
    27日にバイデン大統領と共和党のマッカーシー下院議長は、懸案であった米債務の上限を引き上げることで合意しました。合意内容は、1)2025年1月1日まで上限の効力を停止する、2)24年会計年度において社会保障を除く「裁量的支出」の国防費を除いた金額を23年度とほぼ同じ水準とし、25年度も1%増にとどめる、3)低所得者向け食糧支援は対象年齢を49歳から54歳以上...
  • 2023/05/23
    危うい高値更新、ここからは小型成長株にポジションも -藤根靖昊-
    まずは前回と同様に19日時点のアナリスト・コンセンサス予想を確認したいと思います。19日時点の今期ベースの予想EPSは1,779.99円(前週比+16.14円)、これは3月末時点(来期)では1,773.79円でした。来期ベースは1,932.36円(同+15.70円)、これは3月末時点(再来期)では1,925.85円でした。僅かではありますが決算発表前(3/3...
  • 2023/05/16
    コンセンサス予想EPSからは日経平均3万円は正当化できるが・・・・ -藤根靖昊-
    3月期決算が出そろいました。12日時点のアナリスト・コンセンサス予想EPSは、従前予想(3月31日時点)との比較ではほぼ同水準でした。12日時点の日経平均株価の今期ベースの予想EPSは、1763.85円、3月末時点(来期)では1773.79円でした。来期ベースの1916.66円は3月末時点(再来期)では1925.85円でした。筆者も含めて、今期(23年度)の...
  • 2023/05/09
    米地銀の信用不安と債務上限問題が市場を揺らす -藤根靖昊-
    5月2-3日の米FOMCでは市場予想通り0.25%の利上げが行われました。声明文には「追加策がどの程度必要かを決定する際には、これまでの金融引き締めの累積的な効果や経済や物価に時間差で与える影響を考慮する」と示され、利上げ停止の可能性が示唆されました。ただし、パウエル議長は記者会見において追加利上げの可能性に含みを残しました。 米地銀の信用不安は1日にファ...
  • 2023/05/02
    米FOMCの結果によっては株価は大きく上下に振れる可能性も -藤根靖昊-
    先週の米国株式市場は、インフレ高止まりが懸念される経済指標が多かったことや、マイクロソフトやメタといった一部の企業を除けば決して好調とは言えない企業決算が続いたにもかかわらず、堅調に上昇しました。 24日には米地銀のファースト・リパブリック・バンク(FRC)から大量の預金流出があったことが公表され、地銀に対する信用不安が再燃することによって一時的に大きく下...
  • 2023/04/26
    賃金が上がるから生産性が上がるのである -原田哲也-
    ―日本株式市場浮上の鍵― 4月13日に連合が公表した2023年の春闘の賃上げ率(第4回集計結果、ベースアップを含む)は平均3.69%と30ぶりの上昇率になった。 厚生省の毎月勤労統計調査を過去に遡ると10年間で名目賃金はたったの4%しか上がっていない。いかに今年の賃上げ率が異次元なものであるかを物語る。 30年ぶりという賃上げ率は勿論、物価の上昇が背景...
  • 2023/04/25
    月並みだがGW前のポジション調整にはご用心 -藤根靖昊-
    先週は日米ともに株価は比較的小動きでした。 米国では週頭(17日)にニューヨーク連銀の4月の製造業景況指数が大幅上昇したことから株価を押し上げましたが、20日のフィラデルフィア連銀の4月の製造業景況指数(20日)は悪化したことやコンファレンスボードの3月の景気先行指数(20日)は前年同期比▲7.8%と景気後退を示唆する内容であったことから警戒が強まりました...
  • 2023/04/18
    FRBはリセッション回避から次回で利上げ打ち止め、経済活動にポジティブな材料に市場は素直に反応する -藤根靖昊-
    先週は日米ともに株価が上昇しました。週間で日経平均株価は975.16円上昇、ダウ平均は401.18ドルの上昇でした。ダウ平均は4週連続の上昇となり、その間の上昇幅は2,024ドルにも達しています。 12日発表の3月の米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比+5.0%と2月(+6.0%)から大きく低下し、市場予想(+5.1%)も下回りました。13日発表の米生...
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