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アナリストコラム一覧

アナリストの知識や経済・業界動向、活動の中で感じた問題意識など幅広い視野でとらえた情報を不定期に『アナリストコラム』を通じてお客様にお届けいたします。

  • 2008/11/14
    「次の一歩を」?工作機械業界を生き残るために?
    現在、機械業界は苦境に立たされている。今2Q累計(4-9月)決算では、工作機械、建設機械、ロボット関連をはじめ、ほぼすべてのメーカーが通期業績を下方修正したといっても過言ではない。主な理由は円高の急速な進行に加え、米国金融危機を発端とした世界景気の後退懸念、そして、クレジットクランチに伴う金融機関の貸し渋りによる中小企業の設備投資減退など。02年頃から新興国...
  • 2008/11/07
    不動産マーケットは全治1年? -堀部吉胤-
    不動産業界の両巨頭である三井不動産、三菱地所の第2四半期決算が発表され、両社とも通期の業績予想を下方修正した。下方修正幅は経常利益で両社とも約100億円。想定の範囲でサプライズはない。下方修正の主因は、両社ともフロービジネスのマンション分譲と仲介の不振。一方、ストックビジネスのビル事業は若干ながら上方修正されている。空室率はマクロ的にみると景気減速を受け昨年...
  • 2008/10/31
    世界的な自動車需要悪化と国内カーメーカーに関して -高田悟-
    世界新車市場の約26%(2006年)を占める米国新車販売台数が9月に前年同月比27%減と激減、欧州主要18カ国(西欧)は同9%減で5カ月連続の前年同月割れとなり9月としては10年ぶりの低水準となった。新興国の9月の新車販売台数もインドこそ同5%増と3カ月ぶりにプラスとなったものの、中国は同3%減と2カ月連続の前年同月割れとなった。こうした中、今後の世界の自動...
  • 2008/10/24
    「投資力」の育成は”ビジネススキル”関連書籍にヒントがある?! -藤根靖晃-
    金融危機は一応の回避がなされたものの株式市場の波乱が終わらない。世界景気の悪化を織り込んでいる段階なのだろう。米国においては3Q決算、大統領選、大規模な財政出動、日本においても来週から本格化する2Q決算、年末解散説もある衆議院選挙、米欧の景気悪化と利下げによる円高懸念が当面は不安材料となってマーケットを撹乱するのだろう。 最近、投資教育について考えている。社...
  • 2008/10/17
    1987年10月のブラックマンデーとの違い -佐藤謙三-
    サブプライムローン問題に端を発して世界各国の株価が日々乱高下、10月16日の日経ダウ平均の下落率が11.4%と、1987年10月のブラックマンデーの下落率14.9%に次ぐ第2位の記録となりました。NYダウ平均も、1987年のブラックマンデー以来、あるいは1929年の大恐慌以来の騰落率という記録が散見されるようになっています。今回はアナリストコラムとしては異質...
  • 2008/10/10
    世界的な激震の中、日本の電機業界に新しい風 -服部隆生-
    米国金融危機の激震の世界経済・消費動向へ与える影響が不安視される環境下、10月1日筆者の担当する電機業界でも新たな一歩が始まった。一つは松下電器産業からパナソニックへの社名変更であり、もう一つは日本ビクターとケンウッドの経営統合(JVC・ケンウッド・ホールディングスの誕生)である。前者については、筆者も実は大学4年の就職活動で松下電器貿易(後に親会社と合併)...
  • 2008/10/03
    最強にして最凶・・・? -鈴木崇生-
    バークシャー・ハサウェイの名を知らなくても、ウォーレン・バフェットの名をご存知の方は多いだろう。 長期保有の投資家として有名であり、私も、良く知らないまでも憧れに似た感情を抱いていた。しかし、どうやら見直さねばならないようだ。 9月24日、ゴールドマン・サックス(GS)へ50億ドルの融資を行うとの発表があった。次いで10月1日、GEへ同じく50億ドルの融資を...
  • 2008/09/26
    祝、初入閣
    24日に発足した麻生新内閣に、34歳の小渕優子衆議院議員の少子化担当相としての入閣が決まった。先々週、東京駅の構内ですれ違いざまに小渕議員をお見かけし、凛とした美しさにすっかり心を奪われてしまった私は、この入閣を自分のことにように嬉しく思う。最年少での入閣に関して経験不足では?との声も一部囁かれているが、育児と大臣職の両立に奔走し活躍の場を広げて頂きたいと願...
  • 2008/09/19
    不動産ファイナンス市場に明るさが見え始めた矢先のリーマン・ショック -堀部吉胤-
    不動産業界では7月、8月とゼファーやアーバンコーポレイションなどの大型破綻が相次いだ。そのほとんどが資金繰り破綻であり、金融庁もこうした異常事態を看過できず、従来の方針を転換し、メガバンクに対して不動産融資を促すような指導を行ったようである。その証左として、サンシティ(8910)の例が挙げられる。サンシティはみずほ銀行を主幹事とするシンジケートローン36億円...
  • 2008/09/12
    原油が高騰するに連れ、地球温暖化防止の声が高まるに連れ
    大豆、小麦、木材、家庭ごみ・・・。サトウキビ、トウモロコシ、パーム油、これらは全てバイオマス(再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの)といわれるものである。原油が高騰するに連れ、地球温暖化防止の声が高まるに連れ、代替エネルギーとして関心が集まるバイオ燃料の原材料だ。バイオ燃料というと、とうもろこしやサトウキビなど糖質/でん粉を含んだものを発酵...
  • 2008/09/05
    「やりくり上手」で世界を駆け抜けろ、国内自動車メーカー -高田悟-
    一昨日、米国の8月新車販売統計が発表された。その中で過去も含め注目される数値を3つ並べる。(1)124万台(▲15%)、(2)08/3月(68万台/69万台)→08/4月(66万台/61万台)、(3)カムリ(2位)、アコード(4位)、シビック(5位)。まず(1)は乗用車とトラックの合計販売台数だ。前年同期に比べ15%減少した。前年割れは10カ月連続だ。このペ...
  • 2008/08/29
    揺り戻し-GlobalizationからJapan Standardへ -藤根靖晃-
    「日本と欧米では会社の成り立ちが違う。階級社会である欧米においては、民主主義、自由主義、マーケットメカニズムは支配階級が大衆から掠め取ることを正当化するシステムである。」「日本企業の強味は、一般の従業員が当事者意識を持っていることにあり、グローバルキャピタリズムは受け入れられない。」 グローバル主義者と目されていたある高名な大学教授は、最近"転向"とも言える...
  • 2008/08/22
    最近の鉄鋼事情。鋼材値上げから値下げ? -佐藤謙三-
    想定を上回る原油や穀物等の資源価格高に対して、価格転嫁を目指した製品の値上げラッシュが年初からあり、まだ値上げを進めている製品が多いなかで、8月19日、電炉大手の東京製鐵が9月出荷分から鋼材を引き下げると発表しました。建設用鋼材のH形鋼をトン当たり1万円引き下げるなど、棒鋼、ホットコイル、厚板など全品種に亘っています。なぜこの時期に値下げをしたのか、これから...
  • 2008/08/15
    海外大手との収益性格差の背景にあるものは? -服部隆生-
    エジソンが白熱電球や発電機を発明してから130年近く経とうとしているが、現在の主要な電機大手メーカーの歴史もその画期的な発明後間もない1890年頃に遡ることができる。1890年には東芝の前身の一つである白熱舎が設立されているが、1891年にはオランダのPhilipsが炭素フィラメント電球のメーカーとしてスタート。米国では1892年エジソン電灯会社(1880年...
  • 2008/08/08
    景気後退らしいけど -鈴木崇生-
    社会経済性生産本部の公表資料によると、若者の意識が30年前と比べてだいぶ変ったとのことである。就社よりも就職に意義を見出し、職に就く判断基準は一流企業や会社の将来性より、能力を生かすことや仕事の面白みに重点が置かれるようになったらしい。 ただし、どんなに能力を持った人でも、働かなければ成果は生まない。気持ちよく働かせ、経験をつませてやることが大事だと思う。 ...
  • 2008/08/01
    新旧逆転の年
    08年上期(1?6月)のコンビニエンスストアの売上高が全国百貨店売上高を初めて上回った。 日本フランチャイズチェーン協会が発表したコンビニエンスストア(加盟11社)の6カ月累計の店舗売上高は全店ベースで3兆6,559億円(前年同期比3.2%増)となり、同時期では過去最高を達成した。 たばこ自販機用成人識別カード「taspo」を持たない愛煙家が来店するtasp...
  • 2008/07/25
    ビッグディール成立 -堀部吉胤-
    水曜日に東京海上ホールディングス(8766)は米国の損保会社フィラデルフィア社を約5,000億円で買収し、完全子会社化すると発表。国内金融機関による海外金融機関の買収としては過去最大となるビッグディールだ。フィラデルフィア社はNASDAQに上場しており、買収発表前日の株価は35.55ドル。買収価格は1株当り61.5ドルで73%ものプレミアムが乗っている。サブ...
  • 2008/07/18
    鉄の腕と不恰好な姿
    あれは一体何だろう。銀色の構造物の横に立ち、指先から白や青の光を吐き出す鉄の腕。それも一つではなく、いくつもが並び一斉に光を吐き出す。次々と流れ来る銀色の構造物に瞬時に近づいては、離れてゆく。そう、自動車生産における溶接ロボットである。人間よりもやや大きなガタイを持ったその腕は日々、光を放ち日本の自動車産業に輝きを与える。 あれは一体何だ。人間ではないが、人...
  • 2008/07/11
    国内新車販売台数の減少について考える −高田悟−
    国内で車が売れなくなっている。車離れが止まらない。国内新車販売台数(登録車+軽自動車)は1990年度の780万台をピークに縮小が始まった。2000年度からは毎年590万台前後で安定していたが2006年度から再度縮小、2007年度は531万台と26年ぶりの低水準に落ち込んだ。今年度も4月は自動車取得税の税率低減効果で何とか前年同月を上回ったものの、5月、6月は...
  • 2008/07/04
    次世代太陽電池(色素増感型太陽電池) -藤根靖晃-
    このところ太陽電池関連のニュースが続いている。先週、経済産業省が太陽光発電の住宅導入に関する費用補助の計画を発表したことを皮切りにして、30日の日経夕刊で、昭和電工などの色素増感型太陽電池、産業技術総合研究所の非シリコン系(CIGS)太陽電池の実用化、2日の日経朝刊1面では昭和シェル石油の太陽光発電パネル工場建設が報道されている。原油価格の高騰を端に代替エネ...
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