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アナリストコラム一覧

アナリストの知識や経済・業界動向、活動の中で感じた問題意識など幅広い視野でとらえた情報を不定期に『アナリストコラム』を通じてお客様にお届けいたします。

  • 2024/04/09
    新年度の企業業績は織り込み済み、本決算通過で材料出尽くし!!-藤根靖昊-
    先週の日経平均株価は週間で1,377円の下落となりました。週初めの機関投資家の利益確定売り(1日)、1日のイスラエルによるシリアのイラン大使館空爆に伴う原油価格上昇(2日~)、台湾地震(3日)、また週を通して米国市場でのインフレ懸念による長期金利の上昇と株価下落が重石となったと考えられます。 1日発表の米ISM製造業景況指数(3月)は50.7と2月(47....
  • 2024/04/02
    サマーズ氏は正しいのか!?中立金利論争再び? -藤根靖昊-
    市場の注目度が高かった米個人消費支出(PCE)価格指数(2月・3/29発表)は、前月比+0.3%と1月(同+0.4%)より低下しました。前年同月比では+2.5%と1月(+2.4%)から上昇したものの市場予想と同じでした。29日の米国市場(株式・債券)が休場であったことから、この結果に対する市場の反応は定かではありませんが、影響はほとんどなかったと思われます。...
  • 2024/03/26
    FRBは利下げに慎重・米長期金利高止まりから円安圧力が増す -藤根靖昊-
    先週は日米の中央銀行の金融政策決定会合を受けて、日経平均株価は4日間続伸し、22日には終値で40,888円と最高値を更新しました(一時41,000円に乗せる場面もあった)。日銀(18-19日会合)がマイナス金利解除を行いましたが、金融緩和的な姿勢を維持されるとの見解が広がったことや、織り込みが終わったことによって為替が円安に振れたことも株価の上昇を促したよう...
  • 2024/03/19
    円安の持続から日本株の高止まりは維持されるが、6月頃がトレンド転換か!? -藤根靖昊-
    18日の日経平均株価は+1,032円の大幅高となりました。朝方に発表された中国工業生産(1-2月)が前年同期比+7.0%となったことも好感されたと考えますが、何より「マイナス金利解除決定」と大きく報じられたことが決定的でした。 本日(19日)の日銀金融政策決定会合において、市場の予想通りに、マイナス金利解除(政策金利0.0~0.1%)に加えて、イールド・カ...
  • 2024/03/12
    切っ掛けはともかく、高過ぎたことが調整の理由~調整後は物色対象が変わる!? -藤根靖昊-
    11日に日経平均株価は、前週末比868円下落し、3万8千円台となりました。下げ幅は一時1,100円超にも達しました。8日発表の米雇用統計(2月)が下落の切っ掛けでした。失業率が3.9%と前月比0.2pt上昇したこと、平均時給の伸びが前月の伸びを下回ったこと、1月の非農業部門雇用者数が大幅に下方修正されたこと。これに伴い市場の(FRBの)利下げ想定時期が7月か...
  • 2024/03/05
    パラダイムシフトはある日突然生じるものではない -藤根靖昊-
    4日に日経平均株価は4万円台に到達しました。市場では夏頃に4万3000円に達するという見方も出ているようです。 しかし、NT倍率は既に14.73倍と高水準であり、先物・オプション主導で相場が形成されているように感じます。過去のNT倍率は、コロナ禍の過剰流動性相場であった2020年12月~21年5月の15倍超を除けば、23年6月の14.65倍(週末ベース)が...
  • 2024/02/27
    日経平均の史上最高値更新は“投資”から“投機”への号砲か?-藤根靖昊-
    2月22日に日経平均株価は89年12月の史上最高値を更新しました。PERが60倍にも達していた89年当時とは違って、現在は16倍台であることから全くバブルではなく、今後も株価上昇が見込めるとの見方が優勢のようです。 ただし、89年当時も株価が“バブル”であるという主張は極めて少数派でした(そもそも“バブル”という呼称はその後に一般化したものである)。僭越な...
  • 2024/02/20
    米国インフレ率低下は硬直的、景気弱含みでスタグフレーションの懸念も台頭(するかも?) -藤根靖昊-
    米ダウ平均は、12日に史上最高値を更新した後はやや停滞しているようです(19日は休場)。13日発表の1月の米消費者物価指数が前年同月比+3.1%と市場予想(+2.9%)を上回ったことで、FRBの早期利下げ期待が後ずれするかたちで後退しています。 また、15日発表の1月の米小売売上高が前月比▲0.8%と市場予想(▲0.1%)よりも大きく減少したことから、景...
  • 2024/02/13
    正・副総裁の“緩和的”発言の真意は?-藤根靖昊-
    2月7日に発表された半導体設計最大手であるアーム社の1-3月売上高見通しが予想を上回ったことから、半導体・AI関連を中心に株式市場が高騰しました。9日にはS&P500指数は5000の大台乗せとなり史上最高値を更新しました。 日本市場では米国株市場の騰勢と、アーム社の大株主であるソフトバンクG(9984)の上昇、さらには円安の加速から上昇基調が続いて...
  • 2024/02/06
    多少のサプライズでは市場の楽観的なセンチメントは崩れない!? -藤根靖昊-
    1月30-31日の米FOMCでは予想通り政策金利は据え置かれましたが、声明には「より確かな自信を得るまでは利下げは適当ではない」との表現が盛り込まれました。パウエル議長はさらに「3月会合まで確信できるレベルに(物価が)達する可能性は低い」と会見で踏み込みました。これを受けて31日のダウ工業株平均は5日ぶりに大きく反落しました。 2日発表の1月の米雇用統計に...
  • 2024/01/31
    シリコン列島日本の誕生 ―ゲームチェンジが始まった― -原田哲也-
    今年1月24日から26日にかけて東京ビッグサイトで開催されたネプコンジャパン2024において毎年恒例である産業タイムズ社会長の泉谷 渉氏の講演がいつにも増して熱を帯びていたので、皆さんにお届けしたい。 公演のタイトルは「電子デバイス産業が世界経済をリードする時代がやって来た!」サブタイトルは―半導体、電子部品、プリント基板の設備投資は一気拡大の機運―である...
  • 2024/01/30
    小型成長株への流れがようやく始まったようだ -藤根靖昊-
    年明けまでの米国株市場は、米金利低下見通しが株高の根拠となっていましたが、FRBの追加利上げの可能性が霧散した後は、米国経済の堅調さが株高を促しているようです。25日発表の10-12月期の米GDP統計では実質GDPの前期比は+3.3%と市場予想(+2.0%)を大きく上回りました。また、PCEコアデフレーターは前期比年率+2.0%とFRBがターゲットとするイン...
  • 2024/01/23
    流動性相場はどこまで続くのか? コロナバブルと同等なら日経平均は最大で38,500円-藤根靖昊-
    18日の台湾半導体製造受託大手TSMCの決算発表を機に、半導体関連やハイテク大手を中心に日米の株式市場が沸騰しています。19日には2年ぶりに米S&P500指数が最高値を更新しました。週明けの22日はNYダウは38,000ドル台に到達しました。日経平均株価も先週半ばは高値警戒と利食いから調整したものの、19日、22日と大幅高を続け、36,000円台半ば...
  • 2024/01/16
    日銀のマイナス金利解除は、金利上昇というマイナス面よりもデフレ脱却とポジティブに捉えられる?-藤根靖昊-
    先週はNYダウ平均が足踏みをする一方で、日経平均株価は週間でほぼ2,200円の上昇となりました。また、週明けの15日には一時36,000円台を記録しました。想定外の高騰でした。 この背景としては次のようなことが考えられます。 1)能登半島地震等からの心理面での回復。 2)米国株の上昇との比較では日本株は出遅れ感が強かったこと。 3)昨年末の米金利低下...
  • 2024/01/10
    新春の正夢?悪夢? ―AIエージェントは人類の救世主か、それとも― -原田哲也-
    新年あけましておめでとうございます。 せっかくの新春なので、未来を想像してみたい。2023年は2022年11月にOpen AIが発表したChatGPTの衝撃に覆われた1年であった。皆さんも仕事やプライベートで利用されていると思うが、問題は色々指摘されているものの便利だし使い方によっては大幅に効率アップに繋がる実感をお持ちだろう。ChatGPTがもたらしたも...
  • 2024/01/09
    日経平均株価 過去最高値更新も、割高という見解は変わらない -藤根靖昊-
    遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 年明けは能登半島の震災、羽田のJAL・海上保安庁機の衝突など重苦しい幕開けとなりました。個人的にも親しくしていただいていた方が元日に亡くなられたことに衝撃を受けました。生きている者は、生きられなかった方の情熱や夢を継いでいかなければならないと思う今日この頃です...
  • 2023/12/26
    日経平均の過去最高値更新は25年夏から秋頃というのが現状の見通し -藤根靖昊-
    2023年もあと僅かとなりました。昨年末から先週までのTOPIXの上昇率は23.5%と上昇率の高い1年でした。筆者は、慎重スタンスを継続したことから結果的にはこの波をとらえられなかったと反省しています。 TIWが算出している日経平均妥当レンジは来期および再来期のコンセンサス予想EPSと長期金利(10年国債利回り)等からエクイティ・リスク・プレミアムが6.5...
  • 2023/12/19
    日本株は既に割高水準にあり、上昇余地は限定的 -藤根靖昊-
    12-13日に開催された米FOMCにおいて金利は予想通り据え置かれました。注目されたSEP(Summary of Economic Projections)においては、24年末の政策金利見通しは前回の5.1%から4.6%に引き下げられました。これは現在の政策金利(5.25~5.50%)から3回(幅0.25%)の利下げを見込むものです。また、会合後の記者会見で...
  • 2023/12/05
    金利低下の織り込みが進み、景気悪化に視線が向かうときに相場は反転する -藤根靖昊-
    先週の米国株市場ではNYダウ平均が週間で855ドル上昇し、週末終値は36,245.5ドルとなり、終値ベースでの年初来高値(35,630.68ドル:8/1)を大きく突き抜けました。一方で、上昇ペースが急ピッチであったのか、過熱感に対する不安も台頭しているようです。上昇をけん引してきたのが、「マグニフィセントセブン(M7)」と呼ばれるアマゾン、アルファベット、マ...
  • 2023/12/01
    2024年の株式市場の注目点 ―脱デフレの株式相場が始まるー -原田哲也-
    当たりもしない来年の株式相場について述べてみたい。元来予想は当たらない(未来は分からない)と公言しており、日経平均〇〇まで上昇といったことを言うつもりはない。来年の株式市場に影響を与えそうな要素についていくつか取り上げて、過去の経験則も含めて考えを整理することは全く無駄ではないと思うからである。 先ず、日本株に最も影響のあると考えられる米国の景気、金利そし...
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